最近は牛丼チェーン店でも豊富な定食系メニューが食べられるようになってきている

一人でも気軽に入れ、メニューのテークアウトもできるため、何かと便利な牛丼チェーン店。看板メニューである牛丼はもちろんのこと、牛丼+αのいわゆるセットメニューや定食系のメニューを好む人も多いだろう。

最近では朝限定の定食メニューを提供するなど、各チェーン店が定食メニューを充実させている。期間限定の定食メニューも豊富にそろえているが、牛丼同様、肉をふんだんに使った定食も多い。また、牛丼にサイドメニューを付けたセットメニューも、栄養バランス面を鑑みればプラスだが、当然その分のカロリーも上乗せされることになる。それだけに、食べすぎは思わぬカロリーオーバーを招いてしまう可能性もある。

それでは実際、どれぐらいのカロリーを摂取しているのだろうか。広く国内に展開している牛丼チェーン「松屋」のメニューの中から、「定食系・セットメニュー」に絞ってカロリーが高いものの上位5つをまとめてみたので、参考にしてほしい。

なお、各メニューのカロリーは松屋のホームページにある「各種メニュー」に記載されている情報を参考にしており、2015年3月の時点で同ページに記載されているものを対象とした(一部店舗のみ取り扱いメニュー含む)。


1位: 「チキンガーリック定食(W定食)」(1,578kcal)

2位: 「カルビ焼肉定食(W定食)」(1,403kcal)

3位: 「牛焼肉定食(W定食)」(1,388kcal)

4位: 「スタミナ豚バラ生姜焼定食(W定食)」(1,385kcal)

5位: 「鉄皿チキングリルセット(Wセット)」(1,379kcal)

1位は、鉄板で焼きあげた鶏もも肉と北海道産ポテトに、和風にんにくしょう油をからめた2月発売の新メニュー「チキンガーリック定食」の「W定食」となった。普通盛りでもボリュームたっぷりの同メニューだけに、「お肉が2倍でライス大盛または特盛が無料」となるW定食にした際のカロリーは、圧巻の1,578kcalとなった。

2位~5位も異なるメニューのW定食またはWセットがランクインしており、たっぷりの肉とボリュームある白米がカロリーの底上げをしていることがうかがえる。

「日本人の食事摂取基準(2015年版)の概要」によると、「チキンガーリック定食(W定食)」は身体活動レベルが低い18~29歳の女性の一日の推定エネルギー必要量(1,650kcal)とほぼ等しい。また、身体活動レベルが普通の30~49歳の男性の一日の推定エネルギー必要量は2,650kcalのため、すべてのメニューがその半分以上を占めていることになる。3食のうちの1食で、一日に必要とされる総摂取カロリーの半分を摂(と)っている計算だ。

「五訂増補日本食品標準成分表」によると、即席中華めん(油揚げ味付け)の可食部100gあたりのカロリーは445kcalとなっている。市販されているカップラーメンの質量はばらつきがあるが、仮にスープを含んだ1食がこのカロリーと仮定すると「チキンガーリック定食(W定食)」は約3.5個、5位の「鉄皿チキングリルセット(Wセット)」でも約3個分のカップラーメンを食べているのと等しいことになる。

デスクワーク中心の運動不足気味なビジネスマンが、1食で1,000kcalを超えるような食事を続けていれば、肥満やメタボリックシンドロームなどにつながりかねない。自身の健康を維持するためにも、日ごろから食べている食事のカロリーを気にする習慣を身につけてみてはいかがだろうか。

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