国民生活センターはこのほど、海外業者とバイナリ―オプション取引を開始したものの、出金に応じてもらえないといった相談が急増しているとして、消費者に注意を呼びかけた。
バイナリーオプション取引とは、為替相場等が上がるか下がるかを二者択一で予想し、当たった場合は一定額を受け取り、外れた場合は投資したオプション料の全額を失うというリスクが高い取引。短期間に繰り返し取引できるため、気付かないうちに損失額が大きくなるおそれがある。
同センターに寄せられた被害事例によると、投資関係のブログで、バイナリーオプションの書き込みを見て、業者のサイトに自分の口座を作って8万円を入金。その後5~6回取引をし、口座残高が約10万円となったものの、その業者が無登録業者であるという情報をネットで見つけ不信感を抱き、最初に入金した8万円の引き出しを業者に申し込んだが、お金が戻ってこないまま、連絡が取れなくなったという。
金融商品の取引を行う業者は金融庁に登録が必要になるが、トラブルになっているケースは海外の無登録業者との取引がほとんどだ。同センターは無登録業者との契約は行わないよう注意を促すとともに、トラブルに遭った場合は自治体の消費生活センター等に相談するよう呼びかけている。なお、業者の登録の有無は金融庁ホームページで確認することができる。