経済産業省 資源エネルギー庁は25日、秋田・山形両県と上越の沖合計3カ所で、表層型メタンハイドレートの採掘調査を行った結果、表層型メタンハイドレートを含む地質サンプルを日本海側で初めて取得したと発表した。

2014年度、調査を実施した海域(出典:経済産業省Webサイト)

メタンハイドレートは、メタンと水が低温・高圧の状態で結晶化した物質で、将来の天然ガス資源として期待されている。同庁は2013年度より、表層型メタンハイドレートの資源量把握に向けて本格的な調査を実施。2014年度は、隠岐周辺、秋田・山形沖、上越沖および日高沖の調査海域において広域地質調査を行ったところ、表層型メタンハイドレートの存在の可能性がある構造(ガスチムニー構造)が746カ所存在することが新たに確認され、2013年度に確認した225カ所と合わせて、2年間で971カ所のガスチムニー構造が確認された。

また、秋田・山形沖と上越沖の採掘箇所では、海底面から50メートル程度の深さまではメタンハイドレートが厚さ数10センチから1メートル程度で、それより深いところでは厚さ1センチや直径1メートル未満で存在していることがわかったという。

今後は、「海洋基本計画」に基づき、2015年度も引き続き広域調査等を実施するとともに、これまでの調査結果等を踏まえ、2014年度とは別の地点でも地質サンプル取得調査を行うとしている。