私たちの下へ結婚の相談に来所される方に、「私が結婚できない理由は何ですか?」と質問されることがあります。

個人個人の「理由」や「原因」はカウンセリングによって細かな分析をしてみないと何とも言えません。それこそ、1,000人の「結婚できない人」がいれば、1,000通りの「結婚できない理由」が存在すると言えます。ただし、「結婚できない理由」こそは千差万別であれど、「結婚できない人」の傾向はおおむね以下のようになります。

1.出会いが無い

「出会いが無い」と嘆く人がいます。そういう人に限って、出会いが起こる可能性がある場所にも行かないものです。また、「出会い」に過度な期待をしているばかりに、相手に対するボーダーを上げ、及第点も高めに設定している傾向にあります。そうなると、意外と近くにダイヤの原石が埋まっているのに気付かずにいて、「出会いが無い」と勝手に思い込んでいることもあります。嘆く前に、もう一度周囲を見渡すことから始めましょう。

2.理想が高すぎる

結婚相手に対して希望や条件を持つことは当たり前です。それに沿って相手を探すのが基本ですが、ちょっと待ってください。自分の理想に100%かなう相手に巡り合える可能性は極めて低いのに気付いてください。まずは、いくつかの希望や条件を削らないと交際さえできません。理想が高すぎると、いつになっても結婚はできないと心得ておくべきでしょう。理想が高過ぎて、条件が厳しければ厳しいほど、選択肢は狭まっていくのです。

3.思いこみ「東京マジック」

都心近くに住んでいると、独り暮らしでも何の不自由もありません。また、周囲を見回しても同年代の人に未婚者が多く、「まだ大丈夫」と思っていませんか? これが「東京マジック」。ふと気付いてみれば、既に適齢期を大幅に過ぎていたということもあります。「おひとりさま」ライフを謳歌するのを否定しませんが、周囲や環境に迎合し、興じるばかりではいけません。冷静かつ客観的に自分の事を考える時間が必要な場合もあります。

シェークスピアの戯曲「ハムレット」の中のセリフに「There is nothing either good or bad,but thinking makes it so.」というのがあります。「良いも悪いもない、それは考え方次第だ」という意味です。結婚するかしないかも自分次第、考え方次第です。自分の行動の結果が後に顕在化するだけです。ビジネスでもそうですが、婚活や結婚においても、いま行動できる人、いま努力する人のみ後に良い結果を出せるものです。

執筆者プロフィール : 坂田 陽子(さかた ようこ)

福岡県生まれ。20代の半ばから恋愛問題や夫婦問題に関するカウンセリングを開始する。寄せられる相談件数は年間1万件以上にも上る。多くの案件を解決した経験から独自の恋愛論を展開し、各メディアで人気に。これらの経験を活かし、結婚相談所「ブライダルジャパン」と、出逢いのための社会人サークル「東京アクティビティ」を手掛ける。最近では、後進育成のための「恋愛アナリスト・婚活アナリスト実践養成講座」も主宰している。

坂田陽子の結婚相談所「ブライダルジャパン」