内閣府は10日、2014年11月の消費動向調査の結果を発表した。それによると、今後半年間における消費者の意識を示す消費者態度指数(一般世帯、季節調整値)は前月比1.2ポイント低下の37.7となり、4カ月連続で悪化した。前年同月比でも4.7ポイント低下した。

内閣府は、消費者心理の基調判断を前月の「弱含んでいる」から「弱い動きがみられる」とし、4カ月連続で下方修正した。

意識指標の動向を見ると、「雇用環境」が前月比1.9ポイント低下の42.8、「暮らし向き」が同1.5ポイント低下の34.9、「耐久消費財の買い時判断」が同1.1ポイント低下の35.4、「収入の増え方」が同0.4ポイント低下の37.6と、4指標全てで悪化した。

また、「資産価値」に関する意識指標は、前月比0.8ポイント上昇の44.1となった。

消費者態度指数と消費者意識指標(一般世帯、季節調整値)(出典:内閣府Webサイト)

1年後の物価に関する消費者の見通し(一般世帯、原数値)は、「上昇する(2%以上~5%未満)」の40.6%が最多。以下、「上昇する(5%以上)」が30.6%、「上昇する(2%未満)」が17.6%、「変わらない」が5.2%と続き、「低下する」の合計は3.6%となった。

前月差で見ると、「上昇する」の合計は1.3ポイント増の88.8%で5カ月連続の増加。「低下する」の合計は0.2ポイント増と2カ月ぶりの増加。一方、「変わらない」は1.7ポイント減と5カ月連続で減少した。

内閣府は、消費者の物価予想を「『上昇する』と見込む割合が増加している」とし、前月から据え置いた。