あの繊細さに中国人たちも夢中!

日本の伝統的な菓子である「和菓子」。日本ではすっかり洋菓子に押されて、若者には馴染みのうすい食べ物になってしまっているが、中国では最近、この和菓子がおしゃれな女性向けメディアなどで取り上げられ、話題になっている。

メディアもアフタヌーンティーに推奨

中国版ツイッターの「ウェイボー」でも、女性向け雑誌などのメディア公式アカウントで、和菓子が話題になっている。ロハスなライフスタイルを提案するある雑誌の公式アカウントでは、「皆さんのアフタヌーンティーのためにご紹介します。これらは菓匠・清閑院の和菓子。いろいろな季節をイメージして作られているものです」と写真付きで繊細な和菓子を紹介している。それに対しフォローアーたちは、「なぜこんなに美しいの?」「だめ、もう耐えられない、食べたい!」とコメントしている。

また、旅行を紹介するある雑誌のウェイボー公式アカウントでも、京都特集の折に和菓子を取り上げ「撮影で使った和菓子を"おいしくて美しいから、と編集者が毎日朝ごはん代わりに食べていた」と取材裏話を披露、ネットユーザーたちから「それなら私もグルメ編集者になりたい!」などとうらやみコメントが殺到した。

ご褒美に至高の和菓子を

メディア以外に中国の女性ネットユーザーのツイートでも、和菓子の話題が増えている。中にはメーカーにこだわるネットユーザーもおり、「このプロジェクトが終わったら、自分へのご褒美にニューヨークに行って、彫刻を見て、源吉兆庵でこの上なくおいしいけどこの上なく高い和菓子を買う!」などと、などと通なツイートも。

同じ伝統的な菓子でも、中国の伝統菓子は月餅やまんじゅう、カステラのようなものなど、素朴な外見なものが多い。このため、和菓子の芸術の域にも達するような精巧さが、「美しい」「かわいい」と女性に支持されているようだ。徳島のある和菓子屋の職人が、アニメキャラを和菓子化し、インターネットにアップした写真を転用したツイートには、多くの中国ネットユーザーが「可愛すぎる」と萌えコメントをしている。

あんをチョコと間違える人も!?

中国では洋菓子に比べてまだめずらしい存在の和菓子。初めて和菓子を食べたあるネットユーザーの中には、「チョコレートと思って食べたらアズキだった! びっくり」などと言う人もいるが、「タオバオ(中国のネットショッピングサイト)で和菓子は売っているかな」と必死に中国で和菓子を探す人もおり、和菓子の「繊細さ」には今後どんどん注目が集まりそうである。

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