東京都は26日まで、「東京都長期ビジョン(仮称)」中間報告への都民からの意見を募集している。この中で、2020年までの政策目標として、虎ノ門地区へ日比谷線新駅設置とバスターミナル供用開始が盛り込まれた。

東京メトロ日比谷線03系(2012年撮影)

「東京都長期ビジョン(仮称)」は都政運営の新たな指針となるもので、2024年までのおおむね10年間を計画期間とする。中間報告と都民からの意見を踏まえ、今年12月末に策定・公表する予定としている。

このほど取りまとめた中間報告では、「『世界一の都市・東京』の実現」という将来像の実現に向けた政策の基本目標として、「史上最高のオリンピック・パラリンピックの実現」「課題を解決し、将来にわたる東京の持続的発展の実現」の2つを掲げた。「成熟都市・東京の強みを生かした大会の成功」「高度に発達した利用者本位の都市インフラを備えた都市の実現」など、政策の方向性を示す8つの都市戦略も示されている。

「高度に発達した利用者本位の都市インフラを備えた都市の実現」において、「誰もが円滑かつ快適に利用できる総合的な交通体系の構築」も政策指針とされ、オリンピック・パラリンピックが開催される2020年までの政策目標のひとつに、「虎ノ門地区の交通結節機能の強化」が挙げられた。

虎ノ門ヒルズに隣接してバスターミナルを整備し、供用開始するとともに、東京メトロ日比谷線霞ヶ関~神谷町間の桜田通り地下に新駅を設置。バスターミナルから東京メトロ銀座線虎ノ門駅および日比谷線新駅へ、地下歩行者ネットワークを整備するという。虎ノ門地区ではその他、虎ノ門ヒルズ付近から臨海部の豊洲方面へ環状2号線(新虎通り)も整備し、2020年開通を目標としている。

「東京都長期ビジョン(仮称)」中間報告は東京都の特設ページから閲覧できる。東京都庁第一本庁舎3階の都民情報ルームにて冊子の閲覧も可能だが、冊子の販売などは行っていないとのこと。都民からの意見の募集期間は9月26日まで。Eメール、FAX、郵送(当日消印有効)にて受け付ける。