JR東日本は10日、変電所から電車へ電流を流すための電線「き電線」に無線式の温度センサーを導入すると発表した。2015年4月から常盤線北千住~我孫子間に先行導入し、検証結果を踏まえて他線区への導入を検討する。
き電線は数百メートルの電線を接続金具で接続し、長くつなげていく構造に。保全上、接続部の温度管理が重要となるが、従来は接続金具を1カ所ずつサーモカメラで検査する手法を採用している。
新たに導入する無線式温度センサーは太陽電池で動作し、列車に積んだ携帯型データ収集装置に向けて温度測定データを無線で送信する機能を持つ。最高で時速130kmで走行する列車でもデータ収集が可能で、検査効率が格段にアップする。また、計測頻度が高まることで、故障予兆の検知や状態基準保全(CBM)によるメンテナンスの実現にもつながるという。