日本銀行は10日、2014年8月の企業物価指数(速報値、2010年=100)を発表した。それによると、8月の国内企業物価指数は前年同月比3.9%上昇の106.4となり、17カ月連続で前年を上回った。一方、前月比は0.2%低下と、2014年2月以来6カ月ぶりにマイナスへ転じた。

消費税率引き上げの影響を除いた国内企業物価指数は103.5で、前年同月比では1.1%上昇、前月比では0.1%低下となった。前月比がマイナスとなるのは6カ月ぶり。

消費税を除く国内企業物価指数(出典:日本銀行Webサイト)

業種別の前月比を見ると、全23業種中、8業種が上昇、7業種が横ばい、8業種が低下した。上昇した業種は、非鉄金属が0.4%上昇、はん用機器とその他工業製品が同率の0.3%上昇など。横ばいの業種は、パルプ・紙・同製品、鉄鋼、電気機器など。低下した業種は、石油・石炭製品(ガソリン、軽油、灯油など)が1.1%低下、農林水産物(豚肉、玄米、精米など)が0.9%低下、電力・都市ガス・水道(産業用特別高圧電力など)と製材・木製品が同率の0.3%低下などとなった。

輸出物価指数は、契約通貨ベースでは前月比0.1%上昇、前年同月比0.7%低下の98.3、円ベースでは前月比0.7%上昇、前年同月比2.7%上昇の109.0。輸入物価指数は、契約通貨ベースでは前月比0.3%低下、前年同月比0.5%上昇の112.3、円ベースでは前月比0.6%上昇、前年同月比4.5%上昇の126.7となった。