ツリーハウス作りのエキスパートである建築家のピート・ネルソンがチームと共に全米を巡り、ユニークかつ斬新なツリーハウスを作り上げる番組『仰天! 夢のツリーハウス シーズン2』が、動物エンターテイメントチャンネル「アニマルプラネット」で毎週土曜20時から放送されている。
ツリーハウスとは、生きた樹木を建築上の基礎として活用した家屋のこと。子供の頃からツリーハウスを作ることが夢だったというピート。まずは依頼主のもとを訪れ、基礎となる木を硬質などから判断して最適なものを探すことからはじめる。しかし、「ツリーハウスを作り、人と自然の橋渡しをしています」という言葉どおり、何よりも景観を大切にし、風景を損ねるところに建てたりはしない。その後、予算に合わせて設計。チームの仲間と共に部材を加工してから現地へ運び込む。
建築の生命線となるのがチューブ状の"水準器"。その透明なチューブに水を入れ、両端の水位をそろえる。管を自由に曲げられるため森の中での使い勝手は抜群。水位が等しい箇所にそれぞれボトルを打ち込めば、ツリーハウスの傾きを防ぐことができる。そうして選び抜いた木々でも、穴を空けてみると腐っていることも。その場合は、支柱や斜材などで補強して安全を確保。仲間の1人は「木を熟知しており、必ず解決策を見いだします」とピートの15年間の経験と勘を称賛する。
第1回では冒険好きの依頼主のために、隠し扉や秘密の廊下、クライミングができる壁を完備した2階建てのツリーハウスを建築。その後も、カリフォルニアの砂漠に建てたクリスマス気分になれるツリーハウス、アメリカクロクマが観察できるツリーハウス、樹上20メートルに海まで見える3階建てのツリーハウスなど、依頼主からのどんな無謀なオーダーにも応えてきた。
6日に放送される第9回の舞台は、ダラスから1時間20分ほど離れたテキサス州マラコフ。依頼主が求めたのは「男の城」。ピートが、葉巻の貯蔵庫や大きなテレビ、肉の燻製器や水鉄砲遊びができる鉄塔などを想定して木を選ぶと、広さは約100平方メートルで重さは約10トンというこれまでで最大のツリーハウスに。特大の重機も導入し「俺は男だ!」と作り上げていく。しかし、支柱となる木が空洞であることが判明。さまざまなトラブルに見まわれながら、果たしてピートは依頼主が満足するツリーハウスを建てることができるのか。
一方、13日の第10回はオクラホマ州の夫婦からの「スコットランドをイメージしたガーデン・ツリーハウス」という依頼。予算は6万5,000ドル。夫のランスは建築家で妻のリズは庭師であるため、ピートも「プロが相手だと…」と緊張気味で臨んだ。ピートが選んだ木は、オクラホマ州の強風にも耐えられるオーク。それでも猛烈な風が吹けば木と一緒に倒れてしまうため、大引の下に特殊な金具をつけて、木だけ揺れるような細工を施した。さらにピートはスコットランド風のインテリアを置くだけでなく、植物があふれる空中庭園を作り上げていく。