オランダの中部に位置するヒルフェルスムはアムステルダムから約30㎞、ユトレヒトから約20㎞の街。アン・ルース・モールダーさん(28歳)はこの街に住み、今、注目の"ファンクショナル・トレーニング"ジムの開設支援、マシン類の販売ほか、ジムも併設する「Funxtion International」に勤めています。今はまだ従業員10人ほどですが、急速に成長している会社だそうです。大好きなスポーツを仕事にしながら(ジムでは子供からお年寄りにまでエアロビクスを教えているそう)、大学で学んだ経営学を活かして、事務処理から経営陣のアシスタントもするなど、変化に富んだ仕事を日々、楽しんでいます。
■これまでのキャリア変遷を教えてください。
大学で経済を勉強後、さらに経営管理・国際マネージメントで修士号を取りました。この会社に入社したのは2012年です。大学生時代にはいろいろな仕事をしましたよ。スポーツ用品の販売が多かったですが、他にも学生スポーツ団体のいくつかで役員もしました。とにかくスポーツが大好きなんです。そうした経験から今の仕事も選びました。この会社はファンクショナル・トレーニングを体験できるジムのコンセプトを販売し、ジム開設のためのマシンなども販売しています。
仕事は幅広いです。まず、セールス部門の受注の仕事があります。サプライヤーに商品の注文をして、配送や取り付けの手配をして…。このほか、倉庫の管理や運送会社とのやりとり、顧客サポートの統括も私の仕事です。顧客サポートというのは、お客さまに商品がいつ届くのか、取り付けや修理がいつになるのかをお知らせしたりします。一応、これらが私の担当なのですが、マネージメント部門のアシスタントもしているので、頼まれたことはなんでもこなさなければならなく、仕事は日々、変化します。
■現在のお給料は以前のお給料と比べてどうですか?
現在のお給料がいくらかはシークレットですが、私のように大学で修士号を取っている人たちの平均月収は2,000~3,000ユーロ(274,000~411,000円)です。ここから40~50%の税金が引かれます。
■今の仕事で気に入っているところ、満足を感じる瞬間は?
好きな点はいろいろな仕事をさせてもらえるところ。企業が日々の仕事をどのように進めているのかを観察できるので、経営面での経験値を上げられます。あとは、週や月単位で、自分の働く時間をフレキシブルに決められるのが最高ですね。
■逆に今の仕事で大変なこと、嫌な点は?
そんなに嫌なことはないのだけど、ここに来て2年半で、「この仕事にはこれが必要!」というときは声を上げて自分で確保しなければいけないことを学びました。あとは、人には礼儀正しく接したいですが、サプライヤーとの付き合いではそうしていては事が進まないこともあります。時には、強い態度に出なければならないということもわかりました。
■ちなみに、今日のお昼ごはんは?
今日はハムとチーズのサンドイッチとお水です。仕事をしながら、ササッと済ませました。食事をする場所やオフィシャルなランチ休憩が職場にはありません。
■日本人のイメージは? あるいは、理解し難いところなどありますか?
オランダにある日本食のこと以外は、あまり日本のことを知らないんです。仕事をきっちり正確に行う、というのが、私の日本人に対するイメージです。
■最近TVやラジオ、新聞などで見た・聞いた日本のニュースは何ですか?
ごめんなさい、全然知らないんです。
■休みのとりかたは?
週末は食材をまとめ買いに行って、部屋を掃除して、それから友達や家族の家に遊びにいきます。長い休みには、気候のいい田舎に行ったり、スポーツをしたり。この間の休みにはスペインに行きました。
■将来の仕事や生活の展望は?
今の会社での目標は、日々の仕事をいかにスムーズに進めるかですね。お客さまやサプライヤーの喜ぶ顔を見るためにもがんばりたいです。個人的には出世して、もう少し重要なマネージメントの仕事をしたいと思っています。私生活での目標は特にありませんね。今、人生を楽しんでいるし、成長もしているので、このままでいいのかな、と思います。