カタール航空(本社:カタール・ドーハ)は6月18日より、羽田-ドーハ線のデイリー運航を開始。就航を記念して同社のCEO アクバ・アル・バクル氏が来日し、今後の展望を語った。
羽田/成田で毎日2便を運航
同社は全世界で143カ所の空港に乗り入れており、日本には今回の羽田以外に関空と成田に運航している。成田便をあわせると、日本の首都圏からは毎日2便を運航することになる。羽田便のスケジュールは、羽田01:00発/ドーハ06:00着、ドーハ07:35発/羽田23:25着。なお、成田便のスケジュールは、成田22:30発/ドーハ03:20着、ドーハ01:45発/成田17:55着となっている。
同社は湾岸エリアにおけるボーイング787型機のローンチカスタマーであり、羽田にはボーイング787ドリームライナーを使用している。成田便などではA330を運用しているが、787の投入理由として、「787は同じキャパシティーで燃料効率もいいため、より利益が望める」とバクル氏は語っている。なお、同社は羽田便においてJALとコードシェアを開始。現在、関空便/成田便ではANAともコードシェアを提携しているが、今後は同じワンワールドメンバーであるJALに移行するという。
エコノミークラスからシャンパンが
787にはビジネスクラスを22席、エコノミークラスを232席を配置。シートデザインは同社が787用に製造会社と協力して開発したカスタムメイドのシートで、特にビジネスクラスではフルフラットスリーパーシートとなっている。また、席を1-2-1の並びにすることで快適性を追求し、エミレーツ航空やエティハド航空という同じ湾岸エリアのキャリアと差別化を狙っている。
一方、エコノミークラスには、全席に10.5インチのパーソナルモニターを設置。同クラスからシャンパンも楽しめるなど、機内飲食のサービスも充実している。全体的に、内装はバーガンディーレッド、パールホワイト、グレーを基調に、快適性を重要視したデザインを採用している。
ワンワールド加盟で広がるネットワーク
バクル氏によると、同社は直行便としての利用と経由便としての利用の比率は8対2だという。「モルディブや、ウガンダなどの東アフリカにも就航しているのが弊社の特長です。日本人からはローマやミラノ行きが人気ですが、弊社はブラジルにも就航しています。特に日系の方が多いサンパウロとつなぐ路線は、多くの方のニーズに応えられるのではと思っています」(バクル氏)。
同社は2013年10月にJALなどが加盟しているワンワールドのメンバーになった。湾岸エリアのキャリアでは唯一のアライアンス加盟であり、「現在、143空港に就航していますが、この契約ひとつで一気に約800空港にも広がるメリットは大きいです」(バクル氏)とコメントしている。なお、同社は現在、合計で500億ドル相当となる280機以上の航空機(貨物機を含む)を発注しており、12日に1機のペースで引き渡しされている。これらの中には、次世代のエアバスA350やA320Neo、A380、ボーイング787も含まれている。
同社のゲートウェイであるドーハのハマド国際空港(通称: 新ドーハ国際空港)は2014年4月にオープンし、2015年以降に予定されている竣工後は、年間5,000万人の乗客を迎えることが目指されている。また、同社は2013年度に、搭乗者数1,920万人と過去最高を更新。今後はワイドボディー機の投入で、2016年度までに3,000万人を目指している。