--実際にインターンシップを経て内定にいたる方もいるんですか?

年4回×30人、合計で年間120人ほどが参加してくれますが、結果的にうちに入りたいと応募して、内定まで通過してしてくれる子も2~3人います。

ただ、採用ルートという観点よりもブランディングの意味合いの方が強いですね。「こんな自由な会社も日本にあるんだよ」と知ってもらって「自分のキャリアのなかでいつかはいってみたい」「いい会社だよね」と思ってもらいたい。

■不器用でも、特化した能力を持つ子がマッチする

--毎年の採用人数は何名くらいですか?

そもそもの採用人数も決めていなくて、「いい人しかとらない」というスタンスなので、15~30名の間で推移しています。年々いい子たちが増えてきて困っています(笑)。人事的にはどきどきですね。

--どういう学生が合うのでしょうか?

うちの会社には、面接でそれっぽく答えてくれる「うまい」子たちよりも、不器用だけど中2っぽい取り組みにも真剣に取り組んでくれる子の方が絶対にマッチするんです。グループ面接などでは頭がいい子が目立ちますが、こういうインターンシップでは、例えば記憶力だけが特化していても目立つんです。「お前スゴいな、そのアイディアなかったよ!」といったことが起こるので、みんなすごく仲良くなって帰りますね。

今でも、インターン卒業生がふらっと来て「どうですか」と話しかけてくれたり。あとは、募集しているときに自分の後輩に勧めてくれたりするんですよ。私たちとしてはありがたいことだなあと思っています。ねらい以上の効果というか。良くも悪くも「すごかったよ」というハードルが上がっているのは、ちょっと怖いですが。

--他にもプログラムがありますね

今は全部で5つのプログラムを行っています。無人島で行う「Island」に加えて、新規事業をつくる「Frontier」、実際にプログラミングを行うエンジニア向けの「Treasure」、大規模サービスに耐えうるインフラを作る「Sunrise」、そしていわゆる就業型の「Guild」。最後に作ったのが「Guild」なので、ベーシックなものを最近やってみたということになりますね。

サイトの動画も力作なのでぜひ見てほしいです。みんなヒーローや主人公に憧れていると思うので、だったらもっと映画の予告のような、役に入れる世界を作らないとだめだよねと、かなりこだわって作りました。

映画の予告編のような動画

テーマパークのようなインターンシップに

--プログラムによって、来る学生さんの性質って違うんですか?

ちがいます。エンジニア向けはもちろん理系の学生さんが多いですし、「Frontier」とかは、「一山あててやるぜ」という、いわゆる肉食系が多いです。「Island」に来るのは、とにかく面白いことをやるのが好きだ、といったような変わった子が多いですね。

--今後はどのような展開を考えていますか?

第6の、新たなインターンシップをやろうと思っています。内容については、まだ話せませんが、学生に身に着けてほしいスキルを盛り込んだものにする予定です。

「Island」に来た子が「Frontier」に来るとか、「Frontier」に来た子が「Treasure」にくるとか、回遊してくれることもあるので、テーマパークのような気持ちで参加してくれたらと思います。私たちは世界観を統一して、ラッピングをしながら、また新しいプログラムを提供できればと思っています。

--ありがとうございました。