東京都品川区北品川の「原美術館」で、フランス人作家のニコラ・ビュフ氏が初めて美術館で行う個展「ニコラ ビュフ:ポリフィーロの夢」が行われる。展示は4月19日から6月29日まで。
美術館全体をファンタジー世界に変える
同展では、日本やアメリカ由来のサブカルチャーとヨーロッパの伝統的な美意識を融合させた作品を制作しているニコラ・ビュフ氏が、同美術館の建築と周囲に広がる庭園を舞台に、"現代版冒険活劇"とも言える世界へ観客を誘うインスタレーションを展開する。
展示のキーワードは"まじめに遊ぶ"。オオカミ、鏡、ユニコーン、甲冑などで構成された空間をたどり、来場者がファンタジー世界を体験する物語仕立てになっている。展示作品は「ユニコーンの皮(2010年)」に加え、新作の壁画やインスタレーション。AR(拡張現実)を用いたマルチメディアインスタレーションでは、来場者が甲冑を身にまとうことができるとのこと。
なお、ニコラ・ビュフはパリ生まれで東京在住。東京芸術大学大学院で博士号を取得している。日本に惹かれたきっかけは、幼少期にパリでテレビ放送された日本の特撮番組だったという。
(C)ニコラ・ビュフ