住宅メーカー9社が共同で住宅建築に関する有益な情報提供などを行う「イエノミカタプロジェクト」はこのほど、「住宅建築時の家族のコミュニケーションに関する共同意識調査」の結果を発表した。同調査は、全国の過去3年以内に注文住宅を建築した人を対象として、1月31日~2月3日にインターネット上で実施。1,271名の回答を得た。
「夫」が主導する、注文住宅の建築
住宅建築の各検討段階における主導者をたずねたところ、住宅の建築を思い立った人・依頼する会社の情報を集めたり整理した人・依頼する会社を決断する際に中心的な役割を担っていた人のいずれも、「夫」が「妻」を上回った。
住宅の建築を思い立った人は「夫」が58%で、「妻」(28%)の2倍を超える水準。ただし、妻の親と同居している世帯では、「妻」が思い立つ割合が40%に達した。
検討中のこだわりが強いのは「妻」
依頼先を検討する上で、各種条件に対するこだわりが強かった人は「妻」が64%で、「夫」の57%を上回った。また、二世帯同居の場合は「母親」も2割強がこだわりを持っていた。「依頼先の最終決定者」は「夫」が73%で突出しており、「妻」が決定する割合は20%だった。
夫はハードにこだわり、妻はソフトにこだわる
「こだわった条件」のトップは夫・妻ともに「間取り・プラン」(夫62%、妻64%)だった。次いでこだわりが強い条件は夫と妻で異なり、夫は「耐震性の高さ」(59%)、「耐久性の高さ」(47%)などのハード系を重視していたのに対し、妻は「家事のしやすさ」(55%)、「収納の充実」(50%)などのソフト系を重視していた。
家族会議をするほど入居後の満足度は高くなる
「家族の意見を調整する方法」で最も多かったのは「とことん話しあった」の39%。以下「実物や実例を直接見てもらって納得してもらった」(18%)、「代替の提案をした」(16%)が続いた。また検討時には28%が「1週間に2回以上」家族会議を開催していた。
「注文住宅建築の総合的な満足度」については、「たいへん満足」と「満足」が合わせて82%だった。また、検討時に開いた家族会議の回数が「1~2回」の場合、「たいへん満足」の割合は22.3%だが、「11回以上」になると39.4%が「たいへん満足」となった。