肉を焼いて食う。それは原始時代から人間が当たり前のようにやってきた行為だ。肉の焼ける音、匂い、滴る肉汁……。すべてが人間の食欲を刺激する。
つまり何を言いたいかというと、焼いた肉を食いたいのだ! 日本人らしく、ほかほかのご飯と一緒に食べたいのだ。DNAに刻まれている本能が「肉を食え! 」と叫んでいるのだ。そんなことを思いながら東京は御茶ノ水の街を歩いていると、目に飛び込んできたのは炭火焼丼「豚野郎」の文字。これは神の啓示に違いない。さっそく店に突入だ。
豚丼に全力を注ぐ硬派さ!
入り口に券売機があるのだが、基本メニューは「小豚丼」(480円)、「中豚丼」(680円)、「大豚丼」(880円)のみ。サイドメニューには「つけもの」(100円)と「みそ汁」(100円)、トッピングとして「温玉」(100円)。そして「生ビール」(300円)と、豚野郎の名に恥じない硬派なラインナップ。
腹ペコの筆者は迷わず大豚丼をオーダー。席に着くと肉の焼ける香ばしい匂いが漂ってくる。それもそのはず、カウンター越しの厨房では、ひっきりなしに肉をジュウジュウと焼いているのだ。この匂いだけでご飯3杯はいけそうだぜ!(キリッ)
米が見えん! 豪快すぎる盛り付け!!
そして待つこと5分ほど。目の前に置かれたのは、器からはみ出るほど豪快に肉が盛り付けられた豚丼。まるでバラの花のような美しささえある。
それではさっそく、いただきます。……おおお! 豚肉は厚みがあるのに程よい柔らかさ。で、肉と脂身のバランスが素晴らしく、噛むたびに肉汁が溢れ出す。醤油ベースの甘めのタレも絶品で、肉の香ばしい焦げの苦みと絶妙にマッチしているではないか。
店長さん曰く、「僕がもともと実家の焼肉屋で働いていたので、炭火で焼くことにはこだわっています。手間はかかりますが、外はカリッとしつつ中はジューシーに焼けるんですよ。香ばしさも出ますしね。もちろんタレの配合も試行錯誤していて、肉と米の旨味を最大限に引き出せる味にしています」。なるほど、肉を焼くことに関するエキスパートというわけだ。
「時間帯によっては行列ができるほど混んでいますが、15時~17時の間は比較的お客さんが少ないので、その時間帯に来ていただけるとスムーズにご案内できる可能性が高いですね。また、夜間(18時~)は『豚茶漬けセット』(プラス200円)もあるので、そちらもオススメです」。
お茶漬けなら飲み会後のシメなんかにも良いかもしれない。肉を食らいたくなったらまた来ます、豚野郎様ッ!!
(文・A4studio千葉雄樹)