ワタミの子会社でワタミグループの環境事業を展開するワタミエコロジーはこのほど、2014年5月から新電力(PPS)事業に参入すると発表した。

同社は5月より、民間発電卸売市場から電力を調達し、ワタミグループの一部の施設に電力供給を開始する。2018年以降に計画されている発送電の分離が実現された段階で、ワタミグループの電力の約20%相当をまかなうことが可能な自社の3基の風車とメガソーラーから発電される再生可能エネルギーをワタミグループの施設に使用する計画だという。

ワタミグループは、2013年9月より電力の「部分供給」による各拠点の電力使用状況に合わせて、適材適所で複数の電力事業者から調達する「調達改善」を実施。また、2004年からは電力の「見える化」などを進めてきた。これらの取り組みは、「W‐ECOビジョン2020」で掲げるグループのCO2削減目標を達成するためのもので、今回の参入により、自社で運用する再生可能エネルギーを将来的に自社の施設に使用する仕組みを構築することで、日本での再生可能エネルギーの普及を目指すとしている。

PPS(Power Producer and Supplier:特定規模電気事業者)とは、地域の電力会社(一般電気事業者)以外に、大量の電力を消費する企業や工場など(特定規模需要家)に電力を供給する事業者。