JR東海はこのほど、東海道新幹線の最高速度を現行の時速270kmから285kmに引き上げると発表した。試験車両による確認試験で車両や設備の安全性、乗り心地などに関する良好なデータが得られたため、最高速度の向上に関する認可申請を国土交通省へ提出したという。同日開かれた社長会見で明らかにされた。

東海道新幹線N700A

最高速度の変更は2015年春からを予定している。当初はおおむね毎時1本を時速285kmで運転し、その後は車両更新と改造工事の進展に合わせて、段階的に時速285kmでの運転を拡大する計画だという。

また、この日の会見では、東海道新幹線の開業50周年を記念し、50歳以上を対象にした旅行商品の発売など、さまざまな記念企画が計画されていることも明らかに。

記念旅行商品は、東海道新幹線のすべての駅から東京・名古屋・京都・新大阪のいずれかの目的地までの新幹線往復とホテル宿泊がセットになったフリープラン「50周年記念の旅 for 50+」。一例として、東京から京都への旅行の場合、設定期間中ならいつでも1万9,000円となる(往復「のぞみ」利用、1泊2日食事なし、2~3名1室の場合)。同商品は50歳以上限定の会員サイト「50+」のみで発売する。

「リニア・鉄道館」(愛知県名古屋市)では、5月21日から11月24日まで、特別企画展「東海道新幹線50年の軌跡」を開催。50年間に使用された制服・記念きっぷ・パンフレットなどをはじめ、実物の0系運転台、0系・300系・N700系の普通座席など数多くの展示を通して、新幹線の歴史を振り返る。L0編成の先頭車模型展示やリニア中央新幹線計画の紹介など、今後の取組みを紹介するコーナーも設けられるという。