老後の資金を教育費や住宅ローンにつぎ込む50代も少なくない

近年度々報道される奨学金の返還滞納問題。就職後に自身で返還するはずが、就職できなかったり、非正社員での雇用等による収入低下だったりで返還が滞納するケースが多いといいます。ここでは、奨学金についてファイナンシャル・プランナーの菅田芳恵さんに解説していただきます。

家計に占める学費の割合は約34%

子供の学費については、ため息をついている保護者が多いのではないでしょうか。物価上昇や4月からの消費税アップ、収入が増えないのに支出だけが増え、学費も年々上昇を続けています。家計における学費の負担割合は、平均で年収の約34%にもなり、年収が少ない家庭ほどその割合は高くなっていきます。このような経済状況下、子供の教育費にお金をかけてしまうと老後資金が心配になります。事実、今の50代には、貯金をすべて教育費と家のローンにつぎこんでしまって老後資金がゼロという方もめずらしくありません。

そこで、大学以上の教育には、子供自身で学費を支払わせることも一考です。自立した人生を若いうちから実践することは本人のためにもなります。その時の強い味方となってくれるのが各種の奨学金制度です。

奨学金の狙い目は、各大学独自の奨学金。後から返済をしなくてもいい「給付型」が多いの点も特徴です。ただし、給付型奨学金は競争率が高く、もしだめであれば、「貸与型」(いわゆる借金で卒業後返済)の奨学金となります。一般的な貸与型としては、日本学生支援機構の奨学金があり、無利子の第一種と有利子の第二種があります。第一種は、審査が厳しく、高校での成績が加味されますので、保護者として子供に小・中学校からきちんと勉強をさせておく必要があります。第二種は比較的多くの方が利用できます。

このように奨学金といってもやはり貸与型が圧倒的に多く、奨学金といっても実態は低金利の教育ローンです。卒業半年後から返済が始まるいわゆる借金なので、高額な奨学金を借りると、就職後何十年も返し続けることになり大変です。借りられるだけ借りるのではなく、まずは、学費と生活費を考えて保護者が負担できる金額を把握して、足りない分を奨学金で補うとよいでしょう。