エアバス A380-800

シンガポール航空とエアバスは、シンガポールに共同で飛行訓練センターを設立することで合意し、覚書を交わしたことを発表した。

2014年末までに訓練開始予定

この覚書は、現在開催しているシンガポール航空ショー2014の会場で交わされた。飛行訓練センターは、「エアバス・アジア・トレーニング・センター(AATC)」と命名され、エアバスが55%、シンガポール航空が45%を出資する。

両社は出資比率に応じ、合計8,000万シンガポールドルを拠出(きょしゅつ)したのち、同局の認可を得て、2014年末までに訓練を開始する予定だという。

同センターは、シンガポールのチャンギ空港近くにある同航空の訓練センターで営業を開始し、後にセレター・アエロスペース・パークに建設されるAATCの専用施設に移動。各種フルフライト・シュミレーター(A320、A330、A340、A350、A380)を取り揃え、タイプ・レーティング訓練や再飛行訓練を提供する。

今回の試みについて、同航空のCEOゴー・チュン・ポン氏は「この共同会社は今後業界で必要になる飛行訓練のニーズに応えるものです。エアバスとパートナーを組んだことはシンガポール航空にとってビジネス理論にかなったもので、航空業界をけん引するハブとしてシンガポールの地位を更に向上させることになります」とコメント。

更に、「シンガポール航空のパイロット・インストラクターの豊かな経験とエアバスの専門性が集積したトレーニングセンターは、アジア地域のパイロット訓練機能を大きく拡大していくでしょう」とも述べている。

同航空とパートナーを組むエアバスのファブリス・ブレジエ社長兼CEOは、「最新鋭の設備を備えた訓練センターは、エアバス機を運航するアジア地域の航空会社に包括的なパイロット訓練を提供します。訓練サービスをグローバルに提供していくエアバスの新たな一歩で、お客様に革新的なソリューションを届けるという戦略に合致した投資となるでしょう」と語った。