昨年にリニューアル工事を終えた阪神電気鉄道の三宮駅が、このほど実施された環境省の事業「第4回省エネ・照明デザインアワード」で優秀事例に選出された。リニューアル工事による省エネ化と優れた照明デザインが評価されたという。

三宮駅西改札内コンコース

ホーム西側階段に設置された「ペンダント照明」

三宮駅のリニューアル工事は2007年から2013年3月にかけて実施。駅構内のすべての照明器具をLED化し、従来の照明に比べて40%以上のCO2削減を実現した。デザイン面では、コンコース階において天井デザインが生かされるように照明をスリット内に設置し、存在感を抑える工夫を施す一方、ホーム階では1933(昭和8)年に三宮駅が地下化された当時を思い起こさせる照明を採用。「神戸の玄関口にふさわしい駅空間」をめざしたという。

阪神電気鉄道は今回の受賞を受けて、引き続き全駅の照明のLED化を進めるとともに、外光・車両編成・列車有無といった条件に応じてホームなどの照明の明るさを自動制御するシステムの導入など、積極的に省エネ・節電に取り組むとの姿勢を表明。「より環境負荷の少ない鉄道をめざしてまいります」としている。