キリンビールは1月5日、「のどごし 夢のドリーム プロ野球」を東京ドーム(東京都・文京区)にて開催。現役からOBまで総勢25人のスターが一堂に介し、一日限りのスペシャルマッチを一般人と行った。詳細をレポートする。
キリンビールが手がける夢プロジェクト
「のどごし 夢のドリーム プロ野球」は、「キリン のどごし<生>」が夢をテーマに掲げて行っている「のどごし 夢のドリーム」キャンペーンの一環として行われた。同キャンペーンではこれまでにプロレスラー・長州力選手と一般人が対戦するなどのプロジェクトを行っており、CMでも放映されている。
今回は現役からOBまで含めたプロ野球のスター軍団「のどごしオールスターズ」(オールスターズ)と、野球に関する様々な夢を持った一般人78人による「夢のドリームス」(ドリームス)との特別ルールによるスペシャルマッチが行われた。
6万人を超える応募から選ばれたドリームスの選手は「三浦大輔投手と対戦したい」「岡田幸文選手と一緒にプレーしたい」などの"夢"をそれぞれ持っており、試合中にそれを実現していくというコンセプトで試合が進められた。オールスターズは清原和博さんを始め、矢野燿大さん、今中慎二さん、仁志敏久さんらOBと三浦大輔選手、松井稼頭央選手、糸井嘉男選手ら現役選手の計25人が試合に臨んだ。試合は5回終了とし、ドリームスは9人以上で守備につけるなどのハンディキャップが設けられていた。
4人での始球式、プロとのゲッツー
ドリームスの夢をかなえることが主な目的のこの試合、まずは始球式に驚かされた。「始球式で投げたい」という参加者が4人もいたため、4人が1つのボールをバトン形式で渡していき、最後の人が打者・清原さんに向けて投球を行うという、世にも珍しい光景が見られた。これにはプロで20年以上のキャリアを積んできた清原さんも、たまらず苦笑いを浮かべていた。
1回表、オールスターズの攻撃は清原さんからの打順。ドリームスは「清原選手と真っ向勝負したい」という高校時代からのバッテリー2人が、球界が誇る番長から豪快な空振り三振を奪い、見事に夢をかなえた。
その他にも鈴木尚典さんや糸井嘉男選手との対戦を熱望するドリームスの選手が、イニングごとにそれぞれを夢をかなえていった。
中には「仁志選手と二遊間を組みたい」「松井稼頭央選手とゲッツーを決めたい」などの夢もあったため、オールスターズの守備時にドリームスの選手が複数、一緒に守備につくという珍光景も見られた。
また、守備の手ほどきを受けることを夢にしていた選手は、石井琢朗さんに「試合中に」守備を教えてもらっていた。石井さんも試合前に「ゲームの中で教えるという、普通の野球教室ではできないようなことをできれば」と話しており、非常に満足そうだった。
オリジナルヒッティングマーチを2万人が熱唱
攻撃時に夢を実現させた選手もいる。三浦大輔選手、能見篤史選手、高津臣吾さんら名ピッチャーとの対戦を熱望した選手は、超一流の球を肌で感じながら、その勝負を楽しんでいるようだった。
一風変わったリクエストも多数見受けられた。「オリジナルヒッティングマーチで声援してほしい」という夢を掲げたドリームスの選手には、会場の2万人の観客が大型ビジョンに映された歌詞を歌い上げ、大声援を送った。「監督になってマウンドに行きたい」という選手は、オールスターズの守備時に夢を実現させ、「マッサージスタッフをやりたい」という選手は、ベンチで清原さんをマッサージできるという至福の体験を味わっていた。
亀梨もファンも、やっぱり皆番長が好き
ドリームスの選手が掲げる夢の中で関連するものが多かったのは、やっぱり「球界の番長」こと清原さんだ。清原さんとの対戦はもちろん、「清原選手の代打として、清原選手になりきりたい」「清原選手の頭を超えて逆転サヨナラ満塁ホームランを打ちたい」など、リクエストが集中した。
清原さんは「今日来てくれた野球を好きなメンバーは、本当に野球を愛してくれて、野球が好きで、そしてプロ野球選手を愛してくれて、尊敬してくれている。そのプレーが僕たちの心に響いた。引退して7年たちましたけれど、まだ僕のことを覚えてくれているファンの皆さんがいるのは幸せだなと思いました」としみじみ振り返った。
その一方で、1打席の真剣勝負を挑んできた野球好きのアイドル・亀梨和也さんには超辛口のエールを送った。亀梨さんは清原さんを三振に仕留めたが、清原さんは「変化球ばっかりだったので、ちょっと腰が抜けたというのがあった。レベル的には小学生レベルだったと思いますね」とバッサリ。返す刀で、松坂大輔選手らを引き合いにしながら、「世界に羽ばたく若者はすべて直球勝負だった。亀梨君も世界に羽ばたくには、僕に直球勝負で来るようなハートをぶつけてほしいですね」と番長流のエールを送った。清原さんの辛口コメントに、亀梨さんは「最後のボールはストレートだったのですが…」と恐縮しきりだった。
観戦に訪れた約2万人のファンは、最初から最後までオールスターズたちの一挙手一投足やドリームスのはつらつとしたプレーに大歓声を送っていた。また、その中には親子世代も多く見受けられ、清原さんに代表されるような、世代を超えて愛される人間を多く輩出するプロ野球というスポーツの魅力を再確認できるイベントだった。
なお、今回の対決の様子をまとめたCMは1月24日より全国にて放映される予定。