地上40 階建ての業務棟(完成イメージ)と「泉ガーデン」(左側)。周辺の建物など一部省略

住友不動産は、地権者ならびに参加組合員として参画している、東京都港区の「六本木三丁目東地区第一種市街地再開発事業」において、建物本体工事に着手したと発表した。

道路や地下鉄の利用がさらに便利に

同事業は、東京メトロ南北線「六本木一丁目」駅に隣接した約2.7haの区域に、高さ約249mの業務棟(40階)、住宅棟(27階)、商業棟(3階)の3つの施設で構成される大規模複合開発で、 延床面積約 20万㎡(約6万坪)となる同社のフラッグシッププロジェクト。

「六本木一丁目」駅の東側は、同社が参画した再開発事業「泉ガーデン」(六本木一丁目西地区第一種市街地再開発事業:平成14年竣工)や「アークヒルズ」といった市街地整備がすでに行われた一方、同事業の施行区域となる西側は、高低差の著しい立地特性に加え、老朽化したビルなど、様々な建物が混在しており、駅前という立地条件に見合った土地の有効利用がなされていなかった。

同プロジェクトの概要

同事業は、「泉ガーデン」との街並みの連続性・調和を図りつつ、高低差のある地形的な特性を生かして施行区域を南北2つの街区に分け、駅前拠点にふさわしい業務、商業、住宅といった多様な機能・用途を整備するもの。また、地域貢献の観点から、災害時は一時避難場所としても活用できる複数の広場を設置するとともに、「六本木一丁目」駅西口改札口の新設、六本木通りと駅とをつなぐ地下鉄連絡通路の整備や周辺道路の拡幅など、利便性と防災性に優れた街づくりを進める。

歩行者の利便性を高めるため「六本木一丁目」駅西口改札を新設し、六本木通りと駅を結ぶ地下鉄連絡通路を整備。通路内には約750㎡の地下鉄駅前広場と、約530㎡の地下鉄連絡広場を設けるとともに、商業店舗を配しにぎわいを創出する。あわせてバリアフリー化を図るため、複数のエレベーターを設置する。

「広場1号」完成イメージ

南街区には、平時は憩いの場となる緑豊かな広さ約1,400㎡の広場1号を設置。あわせて災害用仮設トイレスペースと防災用井戸を設置し、広さ約750㎡の地下鉄駅前広場と共に、災害時には一時避難場所として活用する。また、北街区の建物屋上にも広さ約1,000㎡の広場2号を設けるほか、敷地内に散策路を整備するなど、防災対策と平行して緑化の推進に努める。

建物の竣工は平成28年3月を予定。詳細は「住友不動産のニュースリリース」で確認できる。