好きだから付き合った。2人でいるときはラブラブで、これからもずっと一緒にいたいと思う。でも……街を一緒に歩きたくない。なんだったら、友達に紹介したくない! それはどうしてか。答えは1つ。

「彼がブサメンだから……」。

アナタとは、一緒に歩きたくないんです……

「あばたもエクボ」。そんなことわざができるくらい、いとしい恋人は、欠点すらもチャームポイントに見えてしまうものです。ですから、例えその彼がブサメンだとしても、相手に恋していると5割増しくらいに見えてしまうこともありますが、残念ながら「友達に紹介したくないなんて思う私、彼のこと好きじゃないのかな」と不安になってしまう女性も少なくありません。実は私も経験者。好きなんだけど、街を一緒に歩くのが嫌。どうしても断れない事情で歩くとしても、一緒に歩いているところを友達に見られたくない! と心から願いながらデートした経験があります。

好きなはずなのに、どうして一緒に歩けないのか。今回は、そんな女性たちの特徴をお話しします。

思春期特有の……

実はこの「他人に見られたくない! 」と言う心理は、思春期に多く見られます。私のもとに、この手の相談を寄せる人たちも思春期が多いです。そして私自身がこの経験をしたのも高校生の頃でした。

思春期の年齢は10歳頃から18歳頃までとされ、簡単に言えば、自意識が高まり(自分に目を向けていく時期)、アイデンティティを模索し始める時期とされています。そのため、他人の目が必要以上に気になってきますし、自分の選択が本当に正しいのか悩んでしまいます。また、思春期の頃の恋愛(もしくは恋人)と言う存在は、アイデンティティの1つと考えるほど重要度が高いため、性格も知らずに見た目がカッコイイと言うだけで付き合ったり、大好きなのにブサメンと言うだけで「興味ない」と言って好きな気持ちに蓋をした経験がある人も多いのではないでしょうか。

ですから、やたらと周りの目が気になっている女性たちは、自分が思春期であれば「そういう時期だ」と割り切ればいいのです。やっぱり自慢できる彼氏が欲しいなら別れればいいですし、好きな気持ちにうそがないと思えるなら、「人前とか恥ずかしくて……冷たくなっちゃうけど大好きだよ」と言う気持ちを2人っきりのときに伝えるようにしましょう。

外見への執着心

外見は人の魅力の1つです。しかし、外見がその人の魅力のすべてを物語っているわけではないのも事実です。そうであれば、俗に言うイケメン以外は魅力のない人になってしまいますが、実際はそうじゃないですよね。見た目は普通でも、包容力であったり、守ろうとする強さだったり、笑顔になれる楽しさだったり……人にはそれぞれ魅力があって当然です。

しかし、過去に外見で傷ついた人や外見に強いコンプレックスを抱いていた人は、外見に対する執着心が強いように感じます。私自身、過去に見た目で強いコンプレックスを抱いており、それが原因で私はモテないんだと思っていました(笑)。そんな時にできた恋人がこれまたブサメンで……。相手の外見が必要以上に気になってしまい、勝手に相手の外見が自分のコンプレックスの原因だと思うようになりました。

外見への執着心が強いと、どうしても相手にも外見の良さを求めてしまいがち。ですから、自分の心の中が混乱してしまうのではないでしょうか。

恋を愛を別で考える

また、ある女性からは「私はこんなブサメンに似合うような女じゃない! と心の中で思ってしまう」と言う話を聞きました。実際に彼女はとてもかわいらしく、イケメンにも言い寄られてきました。彼女はいちずにブサメンの彼を……ではなく、浮気をおう歌していたんです。

心と心で愛し合える人と見た目で愛し合える人、同時進行で関係を続けていました。後々、どちらとも別れてしまうんですが……好きな気持ちにうそはないし、一緒にいると安心もする。愛と恋を別の相手で楽しんでいると言っていました。

ここでは、「ブサメン! ブサメン!! 」と言っていますが、本当に大好きであれば、それも気にならなくなります。しかし、「気になる=愛がない」と言うわけでもないのです。どうしてそう思うのかという部分に目を向けると、ブサメンの彼と一緒にいることが恥ずかしい本当の理由が見えてくるのかもしれません。

著者プロフィール

片瀬萩乃
恋愛作家
常に相談者の立場に立った前向きなコメントに「恋愛の楽しさを思い出した! 」「自分の気持ちに自信が持てた! 」と多くの女性からアツい支持を得ている。著書に、シリーズ合計20万部突破した『モテ本! 』『モテ本! ハイパー』『モテ本ビジュアル強化BOOK』(以上、大和書房)、『終わらない恋をするための恋愛のルール』『喜ばせハンドブック』(以上、中経出版)、『永遠に彼が夢中になる恋愛のルール』(二見書房)、新刊に『しあわせのはじまりは、ときめきから』(学研)がある。 オフィシャルサイト「恋結‐コイムスビ‐」、オフィシャルブログ「today+」も展開中。