日本インテリアファブリックス協会と日本能率協会は23日~25日に、第32回JAPANTEX2013を東京ビッグサイト(東京都・有明)にて開催している。出店者数は208社、ジャパンホームショーとの合同開催で4万名の来場を見込んでいる。
日本インテリアファブリックス協会は、カーテンや壁紙などのインテリアファブリックのメーカーを中心に構成されている。今回の展示会を通して、ファブリックがインテリアでどのように活用されているのかを紹介したい。
壁に工夫がある「夫婦別寝室」
テーマ展示では「アクティブシニアの別寝室」と「おひとりさま マンションの改装」をコンセプトに2種類の展示が行われていた。
「生き方自分流アクティブシニア~Mr.&Mrs.サントムーン(Sun to Moon)」では、子供が自立して部屋が余った夫婦向けに、戸建てのリノベーションを提案。お互いの趣味やライフスタイルへの違いを気遣いながら暮らす「夫婦別寝室」となっている。
「夫の寝室」は"Moon"をテーマに、「静」を表現。趣味のコレクションを飾る部分を作ったり、畳で落ち着ける空間をあつらえたりしている。
「妻の寝室」は、"Sun"がテーマ。エルビスやローリングストーンズに夢中になった世代を50年代風の色を使ったストライプなど、ポップな色合いで表現した。また、夫と妻の寝室の壁には光が感じられる半月型の窓があり、互いの気配を感じられるようになっている。
"おひとりさま"向けワンルームの提案
「おひとりさま マンションの改装」では、40代の一人暮らし女性を想定して2LDKのマンションのリフォームを提案している。同展示では、リビングに併設された和室を仕切る壁を取り、ワンルームにする提案をしている。和室部分は、クローゼットとして利用する。リビングダイニング・寝室・クローゼットをワンルームに入れて、カーテンなどで区切るようにした。
リフォームに加え、窓の上に飾りをつけて雰囲気を変えたり、カーテンやベッドカバーをリバーシブルにすることで、部屋の雰囲気をアレンジしやすくした。リバーシブルの片面は青系、もう一方は赤系の色を使い、印象をガラリと変えている。
和紙を使った施工の実演も
また、各社ブースでは商品の展示や実演などが行われていた。東京表具経師内装文化協会は、壁面に和紙を張る施工の実演を実施。壁紙をビニールクロスから和紙に張り替える工程を見学することができた。
今回実演されたのは、和紙を壁に直接つけるのではなく、隅だけをのり付けすることで、真ん中を袋状にする下張り(袋張り)をした上に、和紙で上張りをするというもの。現在はビニールクロスを使うことも多いが、和紙は湿度の影響を受けやすい日本の気候に向いているとのこと。
24日以降はふすまや障子の施工などを行い、展示会開催中の3日間で、和室に見立てた展示ブースを一つの部屋のように完成させる予定という。実演は、壁紙やふすま、障子、掛け軸、びょうぶを張る職人が担当している。
カーテンや壁の素材、色が部屋づくりに与える効果を実感できる展示会だった。模様替えやリフォーム、リノベーションの際には、カーテンや壁紙にもこだわりたいところだ。