彼のことが好き。振られた今でも好き。そんな思いが強すぎて、ストーカーと化してしまいそうな女性からのお悩みに、恋愛作家の片瀬萩乃さんがお答えします!

もしかして私、ストーカー?

振られても彼のことが好き……

23歳女性です。3年付き合った彼に、「他に好きな人がいる」と別れを告げられました。

自分のすべてを彼にささげてきたのに……。彼が求職中のときには私が生活を支えたこともありました。絶対結婚すると思っていたのに。だから、彼なしでどうやって生きていけばいいのかわかりません。でも、絶対彼もまだ私のことが好きだと思うんです。

彼は「もう会いたくない」といいますが、一度会いさえすれば私にだって可能性はあると思うんです。昨日は彼の家の前で待ち伏せをしたのですが会えず、電話もかけていますがつかまりません。だから明日は、彼の会社の前で待ち伏せしようと思います。それでもダメなら、彼のよくいく居酒屋や取引先でも待ち伏せしようと思います!

と、ここまで書いてふと思ったのですが、私ってストーカーなんですか。えっ、まるっきりストーカーじゃないですか! ストーカーにはなりたくない! 彼に嫌われたくない!! でも彼と復縁したいんです……。

とにかく今すぐ、連絡を絶つ

相手への好意から、ストーカーと言う行為に変わってしまう。あんなに愛し合っていたのに、気がつけば気味悪がられる存在になってしまう……。

これほど悲しいことはありません。振られた相手に対してストーカー化する女性の場合、多くの女性は「自分の想いを伝えれば、彼も戻ってくる」「会えば会うほど、気持ちは戻ってくる」と考えます。これが可能なものは、自分が片想い(相手が自分を嫌いではないことが大前提)の場合です。

単純接触の原理と言う心理学用語があるように、接触回数・接触頻度が多いと親密さが上がると言われていますが、今回のようなケースにおいては、相手の心が拒絶している状態ですので、会えば会うほど嫌われてしまいます。ですから、よく復縁の話をするときに「とにかく連絡を絶ちましょう」と私は伝えます。

しかし、それができない女性がとても多いです。なぜできないのか。それは、「連絡を絶つ＝忘れ去られてしまう」と言う恐怖がつきまとうためです。

では、ストーカー化しないために、どのような行動をとればよいのでしょうか。ストーカー化経験のある私がその方法をお伝えしていきます!

信頼できる友人に相談する

まず、大切なことは今自分が判断能力に欠けてしまっていることを知ることです。実は私自身、過去にストーカー化してしまったことがあり、相手の気持ちを無視した行動をとり続けていました。そのときは自分の行動が相手を傷つける、相手に嫌われる行為だと言う当たり前の判断ができなくなっていました。そんなときに救ってくれたのが、信頼できる2人の友人でした。

どちらも男性だったのですが、自分のしていることを冷静に客観的に話をし続けてくれました。彼らに「私のしていることって変じゃないよね? 愛情だよね?? 」と確かめていたのですが、結果的に「そんなことをしても嫌われるだけだ」と言われました。

最初は、その言葉に耳を傾けられないかもしれません。しかし、ここで男性の理論的な話し方と言うのは大変役に立ちます。物事を順序立てて話をしていくので、徐々に自分のやっていることを理解することができました。

もちろん、男性である必要はありませんが、面白半分で話を聞くだけの人や、きちんと意見を言わずに終わるだけの人では意味がありません。一人で考えられない状況の場合は、誰かと一緒に考えていく方法があることを知ることが大切です。

紙に書き出す

頭で考えていても結論が出ない、もしくはまとまらないときは、とにかく書き出してみましょう。できれば、付き合った頃から現在を時系列で、彼の行動や言葉を覚えている範囲で書き出してみてください。書き出していくと、残酷ですが彼の愛情があったときと今とでは言動に大きな差が生まれていることを知ります。

付き合った頃の彼の言葉や態度と、彼の気持ちが離れていったときの言葉や態度。まだ自分のことが好きだとはとても思えないほど、相手の行動は変化しているはずです。

復縁を望むなら、今の行動にSTOP!

とても有名なお話に「北風と太陽」があります。まさに、相談者さんの今やっている行動は北風のようなもの。無理に彼と復縁しようとしている状態です。それでは、彼の心は閉ざされる一方です。

彼に愛されたいのか、彼を傷つけたいのか。考えてみれば答えは簡単ですよね。自分が太陽になれる方法を考えることで、今やっていることがいかに北風かを知ることができます。

相談者さんの心境は痛いほどわかります。不安ですよね、つらいですよね、寂しいですよね。好きな人が突然目の前からいなくなれば、このような気持ちになって当然なんです。彼が好きなのであれば、好きで良いんです。好きな気持ちを無理に抑え込む必要はありませんし、抑え込む権利も彼にはありません。

だからこそ、わかってほしいんです。今の行動は、彼を想うからこその行動ではなく、自分の焦りから来るもの以外なにものでもないと言うことを。

彼を想って一生懸命だった頃や彼に愛されていた頃は、今のような顔をしていますか。きっと、もっともっとときめきに溢れた顔をしていたでしょう。そのときのあなたを取り戻すために、何をしなければいけないか……。

彼を取り戻すことに執着するのではなく、彼への恋心を大切にすることではないでしょうか。

著者プロフィール

片瀬萩乃
恋愛作家
常に相談者の立場に立った前向きなコメントに「恋愛の楽しさを思い出した! 」「自分の気持ちに自信が持てた! 」と多くの女性からアツい支持を得ている。著書に、シリーズ合計20万部突破した『モテ本! 』『モテ本! ハイパー』『モテ本ビジュアル強化BOOK』(以上、大和書房)、『終わらない恋をするための恋愛のルール』『喜ばせハンドブック』(以上、中経出版)、『永遠に彼が夢中になる恋愛のルール』(二見書房)、新刊に『しあわせのはじまりは、ときめきから』(学研)がある。 オフィシャルサイト「恋結‐コイムスビ‐」、オフィシャルブログ「today+」も展開中。