安定した生活を求め、就職先に悩む方も多いはず。そんな中、根強い人気があるのが公務員です。今回はそのうちのひとつ、中央政府に属する「国家公務員」についてまとめてみましたので、参考にしてみてください。

■いろいろなところで目にする国家公務員

国家公務員とは、行政機関や特定独立行政法人で勤務する人のことです。いずれも国家公務員法が適用され、国や地方公共団体によって行われる就職試験に合格することで、職についています。雇用形態は常勤と非常勤に分かれます。

・特別職…国家公務員法第二条第三項にある職員です。代表的なものとして、内閣総理大臣・国務大臣・裁判所職員・国会職員・自衛官などがあります。

・一般職…特別職以外の国家公務員です。行政機関に関わるさまざまな仕事についています。代表的なものとして検察官、非現業職員(税務職員、学校用務員など)があります。

■試験から見えてくる仕事の違い

平成24年度から採用試験が変わり、従来よりもより能力や実績に基づいた人事管理・採用が行われるようになりました。学歴によって試験内容や初任給が異なります。

・総合職試験…政策の企画立案等の高度な知識を持ち、技術や経験を必要とする係員の試験です。法律・経済・工学・自然環境・教養などといった、幅広い知識が求められます

・一般職試験…主に事務処理等を業務とする係員の試験です。事務・農業・林業・行政などといった知識が求められます。

・専門職試験…特定の行政分野における専門知識の有無が問われる採用試験です。種類は豊富で、外務省専門職員、食品衛生監視員、航空管制官などがあります。

・経験者採用試験…民間企業などに勤務経験がある人が、係長以上の職へ採用することを目的とした中途採用試験です。

■今後は採用数増の見込みあり!

近年では定員が削減されるなど、採用者が大幅に減っていた国家公務員ですが、その結果若者の雇用が減り、組織にゆがみが生じるなどの問題が懸念されていました。そのため2013年度(14年春入省)からは採用を増やしています。しばらくは同様の傾向が続くと見られているため、採用試験を受けるには絶好のタイミングといえるでしょう。