総務省は1日、2013年8月の労働力調査の結果を発表した。それによると、8月の完全失業率(季節調整値)は前月比0.3ポイント上昇の4.1%となり、6カ月ぶりに悪化した。

完全失業率を男女別に見ると、男性は前月比0.3ポイント増の4.5%、女性は同0.4ポイント増の3.7%。年齢階級別に見た場合、男性は「55~64歳」以外、女性は「25~34歳」以外の年齢階級で悪化した。

完全失業者数(原数値)は前年同月比6万人(2.2%)減の271万人で、39カ月連続の減少。男女別では、男性は同2万人減の166万人、女性は同4万人減の105万人となった。求職理由については、「勤め先や事業の都合による離職」が同12万人減の57万人、「自発的な離職(自己都合)」が同1万人減の101万人などとなった。

完全失業者の対前年同月増減と完全失業率(季節調整値)の推移(出典:総務省Webサイト

就業者数(原数値)は前年同月比29万人(0.5%増)の6,310万人で、8カ月連続の増加。男女別に見ると、男性は同5万人減の3,612万人、女性は同34万人増の2,698万人となった。

就業率(15歳以上人口に占める就業者の割合、原数値)は前年同月比0.3ポイント増の56.9%。このうち、15~64歳の就業率は同1.0ポイント増の71.7%だった。男女別では、男性は同0.5ポイント増の80.9%、女性は同1.5ポイント増の62.4%となった。

一方、厚生労働省が同日発表した2013年8月の一般職業紹介状況によると、8月の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.01ポイント上昇の0.95倍となり、6カ月連続で改善した。

求人、求職および求人倍率の推移(出典:厚生労働省Webサイト)

都道府県別の有効求人倍率を見ると、最も高かったのは東京都の1.39倍。反対に最も低かったのは沖縄県の0.56倍だった。

新規求人倍率(季節調整値)は前月比0.01ポイント増の1.47倍。正社員有効求人倍率(同)は同0.07ポイント増の0.56倍となった。

有効求人数(季節調整値)は前月比0.5%増の210万7,117人。有効求職者数(同)は同0.4%減の223万8,265人だった。

新規求人数(原数値)は前年同月比4.3%増の78万3,452人。これを産業別に見ると、サービス業(他に分類されないもの)は同12.8%増、教育、学習支援業は同11.4%増、建設業は同9.7%増などとなったのに対し、学術研究、専門・技術サービス業は同1.8%減などとなった。