4歳といえば、生まれた時にはすでにiPhoneがあった世代。これがデジタルネイティブか…

タッチやスワイプといった直感的な操作性のおかげか、近頃の子どもはスマホやタブレットを実に鮮やかに使いこなす。我が家の息子(4歳)も同様で、筆者のスマートフォンが大のお気に入り。子ども向けのアプリを楽しんだり、動画サイトで好きなキャラクターのムービーを視聴したりと、大人顔負けのデジタルライフを満喫しているのだ。

とはいえ、この手のデバイスを子どもに貸すのは、正直言って不安な点も多い。無意識のうちに誤タップしてしまうこともあるようで、ビミョーな相手に電話を掛けたり、怪しげな広告サイトにアクセスしたり、写真データを削除してしまうなんてことも……。個人情報てんこ盛りのデバイスを4歳の子どもに預けていいのか!? などと悩みつつも、すでにデジタルの面白さを知ってしまった息子からその楽しみを奪うこともできず、大事なスマホをハラハラしながら貸し与える日々が続いていた。

親の不安を知り尽くした"お子様専用タブレット"

そんな毎日を送っていたある日、バンダイナムコグループのメガハウスから、子ども向けの本格Androidタブレット「tap me(タップ ミー)」が発売されたという情報を耳にした。子どもにタブレット…!? と思われた方もいるかもしれないが、海外では"キッズ・タブレット"というジャンルがすでに確立しており、数十種類もの製品が出回っているらしい。日本国内でも今年4月にトイザらスから「MEEP!」という商品が発売されているが、国産メーカーからの発売はこれが初めて。「日本おもちゃショー2013」においては、素材・技術的に優れたもの、新規性のある玩具に贈られる「イノベイティブ・トイ部門」を受賞、商品発表時には、さまざまなメディアで取り上げられ、本格キッズ用タブレット端末として大きな話題となっていた。

この「tap me」の最大の特徴は、メインとなる子ども用の「キッズモード」と保護者用の管理画面「パパママモード」の2モードが別々に用意されていることで、キッズモードで利用できる機能はパパママモードで選択・管理が可能となっている。また、使い過ぎを防止するタイマー機能も備わっているため、「いつまでやってるのっ!!」などと子どもを叱らずに済む。さらに、国産製品だけあって、日本の国内事情にマッチした教育系アプリなど30種類以上がプリインストールされており、買ってすぐに楽しめるというのもGoodだ。

価格は2万790円と決して安くはないが、先述のような不安から解放されるばかりでなく、「パパママモード」に入れば大人も普通のタブレットとして使えると知り、"子ども専用機"というよりは"家族みんなのタブレット"として、思い切って購入してみることにした。

パソコンが苦手なパパ・ママも安心!

早速、購入した「tap me」。正真正銘のAndroidタブレットながら、パッケージは子どもらしくかわいいデザインとなっている。セット内容は本体のほか、シリコンバンパー、専用ACアダプタ、USBケーブル、そしてA3用紙サイズのクイックスタートガイドなどだ。まずは、無機質な本体にカラフルなシリコンバンパーを装着してみる。

セット内容ははこんな感じ。説明書も必要最低限の項目にまとまっていて分かりやすい

真っ赤なシリコンバンパーを装着!! これで一気にキッズ・タブレットらしくなった

tap meを子どもに渡す前にすべきことは2つ。本体の充電と初期設定だ。海外製品にはコンピューターと接続して初期設定を行うものも多いようだが、本製品はパソコンが苦手なパパ・ママでも迷わず使えるよう配慮しているそうで、初期設定や管理機能はすべて本体の「パパママモード」にて完結する。初期設定においても、パスワードとWi-Fiの設定さえしてしまえば、特に難しいことはないハズだ。

「パパママモード」トップ画面

「はじめて設定」では、パパママモードに入るためのパスワードとWi-Fiの設定などを行う

このほか、"キッズモード"に表示するアプリを選択したり(左)、アプリを最新状態にすれば(右)、初期設定は完了だ

初期設定は、ほんの数分で完了。これで心置きなく使わせることができるようになった。我が家ではこの初期設定をあらかじめ済ませておいたので、子どもはプレゼントされた瞬間からtap meを堪能することができた。「うわぁ~、大人と同じやつだ!!」と、こちらの思惑通りに喜ぶ息子の姿は、まさにpriceless……。

では、次のページから実際に子どもに使わせてみながら、筆者の主観的な感想をお伝えしていく。……続きを読む