全国8カ所で順次開催されるniconicoのユーザーイベント「ニコニコ町会議 全国ツアー2013」の第1回が、7月14日に岩手県洋野町で開催された。イベント会場には約2万5,000人が集まったほか、中継番組の視聴者数は約21万人を記録するなど、大きな盛り上がりを見せた。
「ニコニコ町会議」は、4月27日・28日に幕張メッセで開催された巨大イベント「ニコニコ超会議2」の"町"版として、全国各地で開催される移動式文化祭。初回の開催地となった岩手県洋野町は岩手県の北東部に位置する町で、NHKの朝ドラ『あまちゃん』の舞台にもなっている。特産品はウニとホヤで、当日はウニを格安で提供する「たねいちウニまつり」も開催されていた。
今回のイベントには、Twitter上で自らリクエストを送ったという岩手県の達増拓也知事も参加。同知事は開会式に登壇し、「すばらしい会を開くことができてうれしいです。超会議についてTwitterで発言していたら招くといいんじゃないかとFooさんが気軽に仰ってくださって。でもありささんが手を挙げなければ実現しなかったので、ありささんはお手柄です」などと、応募を行った地元のニコニコユーザーを讃えつつあいさつを行った。さらに「私も趣味でニコニコ動画を見ていて、プレミアム会員です」と自らがプレミアム会員であることを明かすと、ニコ生視聴者からは『プレミアム県知事』というコメントが大量に寄せられていた。
そんな開会式とともに始まったニコニコ町会議はその後、イベントMCを務めるドグマ風見と歌い手・ぽこたの2人が会場を回ってリポートするコーナーからスタート。洋野町の特産品であるウニを食べたり、ウニをさばく体験をしたりと、洋野町ならではの贅沢な光景に視聴者からは「うらやましい!」「いいなああああ」といった声が上がっていた。
一方、会場の各所では、ニコニコ動画らしいブースやイベントも多数開催されていた。ゲーム実況ジャンルで有名なチーム「M.S.S.P」は、実況ブースでものづくりゲーム「マインクラフト」をプレイし、大盛況を博した。また、大道芸人うーは、風船でさまざまな動物を作るバルーンアートのワークショップを開催し、絵師の雪は会場に訪れたお客さんの似顔絵を巨大な紙に描写。さらに、百花繚乱は会場で得意のたこ焼きを振るまい、いずれも大行列ができるほどの人気ぶりとなっていた。
また、メインステージでは「町のど自慢」や「踊ってみた発表会」といったユーザー参加型イベントが開催され、著名ユーザーであるぽこたやみうめ、めろちんらがステージを盛り上げた。
中でもニコニコ生放送が盛り上がったのは、岩手の"あるあるネタ"を紹介する町自慢コーナーだ。地元出身の有名ユーザー・もろ、洋野町の情報をブログで発信しているブロガー・Katie、そして会場にいた一般の参加者2名が急遽参加し、「『け』『く』『め』の3文字で会話が成立する」「『若手』と『苦手』が『岩手』に見える」「岩手が広すぎてそもそもあるあるがいまいち共感できない」といった地元ネタで大いに盛り上がった。
さらに、MCのドグマ風見が『あまちゃん』でもおなじみのヘルメット式潜水方「南部もぐり」に挑戦した映像を放送したほか、洋野町のマスコットである南部ダイバー・ダイちゃんと牧場のマキちゃんも応援に駆けつけるなど、洋野町の魅力が詰まったイベントステージが多数繰り広げられた。
ラストは雨に見舞われたものの、日本最古の盆踊りといわれる地元伝統の「ナニャドヤラ盆踊り」と、ニコニコオリジナルの盆踊りのスペシャルなコラボが実現。最後まで大きな盛り上がりを見せたまま、「ニコニコ町会議 in 岩手県洋野町~たねいちウニまつり~」は幕を閉じた。