2013年秋のコレクション批判に対して反撃にでたジャン=ポール・ゴルチエ (C)BANG Media International

フランスのファッション・ブランドとしても知られるジャン=ポール・ゴルチエが、先日パリで発表した2013年秋のオートクチュール・コレクションが批判されたことを受けて反論している。

今回のショーで全般的に否定的な評価を受けてしまったゴルチエは、特にファッションサイトStyle.comのティム・ブランクスに「『ムースリーン(薄い絹モスリン)のミルフィーユ』はイヴ・サンローランの色使いの反映ですね。かつてゴルチエはフランス・ファッション界の真の後継者だと評価されたことを彷彿とさせるものでしたよ。しかし、それは過去のことです。悲しいことにもうその全盛期は過ぎ去ったと言わざるを得ません」と批判されていた。ただ、ゴルチエも黙ってはおらず、今回ティムに反論の意味で次のような公開状を送っている。

「親愛なるティムへ。昔は私のショーを気に入ってくれていたね。しかし、『それは過去のこと』だとか。その考えは尊重しよう。でも、私が以前知っていたティムは、プロ意識に欠けるような個人攻撃をするような人物ではなかったはず。私は常に多様な社会階層のモデルを自分のショーで使ってきたし、大衆迎合は見下げた考え方だ。今後は、私のショーに来て退屈するくらいだったら、ファッション史の復習でもした方が時間の有効活用になると言えるだろう。そうすれば、『ムースリーンのミルフィーユ』はサンローランの真似ではなく、実際には、最近他界したジェラルド・ピアールへのオマージュとして1967年にニナ・リッチが発表したドレスに影響を受けているとわかるだろう。もし私がフランスのファッション界の真の後継者だと評価された時代の作品を懐かしく思うのであれば、今ストックホルムで開かれていて、今後ブルックリンとロンドンでも開催される予定の私の展示会のチケットでも購入してみるといいよ。以前は親しかった ジャン=ポール・ゴルティエより」

(BANG Media International)