経団連は8日、大学生の採用活動を繰り下げる"指針"を決定した。採用広報活動開始を現状の大学3年生の12月から大学3年生の3月へ、選考開始を現状の4年生4月から4年生の8月に後ろ倒しする。また、これまでの「採用選考に関する企業の倫理憲章」という名称を「採用選考に関する指針」へ変更するという。
この見直しは2016年4月入社(現在の大学2年生)の採用選考活動から適用、現在の大学3年生の採用選考活動は現行通り3年生12月からの広報開始になるとのこと。
採用活動繰り下げ、これまでの経緯
大学生の採用活動を巡っては、下村博文文部科大臣が今年3月15日の記者会見で「できるだけ就職活動を遅い時に、4年生の後半の方が望ましい」と発言。また、4月19日には、安倍晋三首相が、経団連、経済同友会、日本商工会議所の3団体にむけて就職活動の後ろ倒しを要請した。
さらに、5月19日に行われた政府の若者・女性活躍推進フォーラムでは、「就活の早期化・長期化は、十分な学修時間の確保を妨げ、海外留学を阻害する」として、就職活動時期を後ろ倒しにした場合のスケジュールと支援策を含めた提言が出されていた。