庫淑蘭展実行委員会は8月1日~9月17日、東京都中央区・ミキモト本店6階ミキモトホールにて、「花珠爛漫『中国・庫淑蘭(クー・シューラン)の切り紙宇宙』展」を開催する。
「庫淑蘭」の、日本初公開の作品約30点を紹介
同展は、中国を代表する「剪紙(せんし)」の作家・「庫淑蘭(クー・シューラン)」(1920~2004年)の、日本では初公開となる作品約30点を紹介する展示会。
中国で「剪紙」と呼ばれる切り紙は、古来より主に農村でのお祭りや季節ごとの屋内の飾りとして用いられている。「庫淑蘭」という農家の一主婦によって作られた作品は、伝統的な剪紙の枠を超えた、これまでにない斬新でエネルギーに満ちあふれた色鮮やかでスケールの大きなもの。庫淑蘭は中国国内で受賞多数、またユネスコより中国民間美術大使の称号を授与され、アメリカでも個展が開催されるなど、中国を代表する剪紙の作家となっているという。
四季折々の生活、子供、動物といった身近なモチーフから、神話性や宇宙性を秘めた女神像、生命樹などが、庫淑蘭独特の大画面、ダイナミックな構図で表現されており、見る者を圧倒する。その技法は、切り紙の上に更に切り紙を思うままに重ねていく独特なもので、重なり合う豊かな色彩の交響が生命の歓びを表しているという。
開催日時は、8月1日~9月17日 11時~19時(9月2日のみ11時~16時)。8月28日は休館となる。会場は、ミキモト本店・6F ミキモトホール(東京都中央区銀座4-5-5)。入場無料。
また、会期中の8月3日 15時~17時30分、MIKIMOTO Ginza 2 5階 ミキモトアトリウムにて、トークショー「庫淑蘭の切り紙宇宙」を実施する。庫淑蘭の作品世界を熟知する黄永松(ホァン・ヨンソン)氏による基調講演の後、黄氏と、独自の視点からアジア図像を研究する杉浦康平氏が庫淑蘭の造型を語る(逐次通訳付き)。
定員は45名で、要申し込み。応募者多数の場合は抽選となる。参加費無料。なお、今回展示する作品約30点は、黄氏のコレクションによるものとなる。その他、詳細は同展Webページで確認のこと。