前回に続きまして、今回も四神の陣形について。
残りの青龍、朱雀、白虎の説明をさせていただきます。
自分の前方は「朱雀」が存在、たっぷりとしたスペース・見通しを確保
自分の前方は南でしたね。鳳凰である「朱雀」がいます。
朱雀は高い位置から広く情報を集め、またその美しさにより大いにインスピレーションを与えてくれる、人々の創造活動の原動力ともいえる存在です。
朱雀を働きやすくするためには、自分の前方にたっぷりとしたスペース、見通しを確保します。
目の前いきなり壁! というのは、この観点からすると、NGなのです。
しかし、クリエイターさんのオフィスなどでは、逆に全員が壁に向かっている配置をよくお見受けします。
もちろん、集中するには目の前に何もないほうがいい、という理由もあるでしょう。
しかしわたくしの中ではこれが長い間不思議で仕方なかったのですが、今はもうほぼ100%パソコンで仕事をする時代。パソコンの中、そしてウェブの向こうに無限に広がる世界を考えれば、決して見通しは悪くないのかな?とも思います。
「変わらないものはない」
時の流れに従って形を変えていくのもまた風水です。その時々の解釈が加わって、膨大な統計学の体系が成り立っています。ここも縛られずに考えたほうがいいのかもしれません。
右側は「白虎」、背の低い家具などを配置
さて、右側は西。「白虎」です。
虎はいつも低い体勢から、獲物を狙う準備をしています。そのことから、自分の右側には、背の低い家具などを配置します。
これは、多くの人の利き腕である右手を十分に動かせるようにという暗示ともいわれています。
左側が「青龍」--背の高い家具、しかもがっちりしたものを配置
そして左側が「青龍」、東です。
龍もまた朱雀のように遠くを見通すことができますが、同時に確かな判断を下す賢者の象徴でもあります。
このことから、左側には背の高い家具、しかもがっちりしたものを配置するということです。
つまり、オフィスの左右で言えば、左側には資料や書籍を入れた書棚、右側には使いやすい道具を入れた袖机を配置するのが良し、ということになります。
もちろん、すべての人がこの陣形をとることができるわけではありませんし、オフィスの形状から絶対無理! という方も多いでしょう。
でも大丈夫。気にしなくて結構です。風水に「絶対」はありません。コレがダメならアレで代用、というように、流動的に対応していけばいいのです。
以上、風水でいう理想のオフィス陣形でした。
これは、家であればまわりの建物や環境、都市であれば周囲の山や台地に当てはめます。規模が大きくなっても考え方は同じなのです。
ちなみに、朱雀門に象徴されるように、いにしえの都はすべてこの理論に従って造られています。
この、四神の陣形をいつも頭に入れながら行動すると、どこにいても創造性をフルに発揮し、活動しやすい「場」を作り出せるはずですよ。
<著者プロフィール>
高木芳紀(たかぎよしのり)
風水オフィスアドバイザー。1971年名古屋生まれ。金沢大学卒業後、商社に就職。繊維、IT、放送関連機器の部署にて営業職を経験後、同社にいた先輩の家業であるアスクル代理店の「株式会社つばめや」に転職。新規事業企画担当兼ウェブマスターとして、主にインターネットを活用したオフィスサプライ通販の独自路線を開拓中。その中でオフィスの効果的なレイアウト手法のひとつとして風水と出会い、「風水オフィスドットコム」を立ち上げる。新たなる癒しの時代、創造の時代のキーワードとして、企業のオフィス作りを支援し続けている。自らに課したテーマは「仕事とオフィスの最適化!」