観光庁は30日、訪日外国人消費動向調査(2013年1-3月期)の調査結果を発表した。それによると、2013年1~3月期の訪日外国人全体の旅行消費額は約2,539億円で、前年同期の2,242億円と比べて13.2%増加した。円安に伴い、訪日外客数が増えた(約225万5,000人、前年同期191万2,000人)ことが影響したと考えられる。

国籍別の旅行消費額を見ると、トップは中国で501億円(構成比19.7%)。以下、韓国が445億円(同17.5%)、台湾が321億円(同12.6%)、米国が246億円(同9.7%)、香港が169億円(同6.6%)と続き、上位5カ国で全体の66.2%を占めた。このほか、タイの旅行消費額が前年同期比56.0%増の約90億円と大きく伸長。これは訪日タイ人数が約5万4,000人から約8万1,000人に増加したことが要因と見られる。

訪日外国人の旅行消費額(出典:観光庁Webサイト)

訪日外国人の日本国内での旅行中支出額は1人当たり平均11万2,594円で、前年同期の11万7,295円と比べて4.0%減少。国籍別では、オーストラリアが21万8,715円で最多。2位は平均宿泊数が前年同期22.1泊から29.9泊に増えた中国で19万6,188円、前年同期比では14.2%増加した。3位はカナダで16万6,925円、4位はシンガポールで15万8,938円、5位はフランスで14万4,044円となった。

このほか、米国は14万2,587円、香港は11万4,593円、タイは11万1,954円。一方、平均宿泊数が前年同期10.0泊から7.7泊に減少した台湾は7万8,368円と、前年より13.7%減少した。

土産品の購入実態を調べると、購入率が最も高かった費目は「菓子類」で60.9%。次いで、「その他食料品・飲料・酒・たばこ」が51.3%、「化粧品・医薬品・トイレタリー」が38.2%、「服(和服以外)・かばん・靴」が31.4%、「和服(着物)・民芸品」が11.3%、「電気製品」が9.7%となった。

費目別の購入単価については、「カメラ・ビデオカメラ・時計」が4万2,153円でトップ。以下、「服(和服以外)・かばん・靴」が2万9,865円、「電気製品」が2万8,690円、「化粧品・医薬品・トイレタリー」が1万7,309円、「和服(着物)・民芸品」が1万3,397円、「その他食料品・飲料・酒・たばこ」が1万2,179円、「菓子類」が9,101円と続いた。

訪日旅行の満足度を尋ねたところ、「大変満足」は39.5%、「満足」は51.6%で、合わせて91.1%が満足と回答。再訪意向については、「必ず来たい」が52.2%、「来たい」が40.9%となり、計93.1%が再訪意向を示した。

同調査は、全国の主要空海港11カ所(新千歳空港、仙台空港、新潟空港、羽田空港、成田国際空港、中部国際空港、関西国際空港、広島空港、福岡空港、那覇空港、博多港)にて実施。調査期間は2013年1月17日~2月27日で、有効回答数は7,067名(うち旅行中支出額の有効回答数は7,026名)。