ライブドア事件で服役していた堀江貴文・元同社社長が27日、仮釈放され、東京・千代田区のドワンゴコンテンツで会見を行った。

会見を開いた堀江貴文氏

ライブドア事件で証券取引法(現:金融商品取引法)違反の罪に問われて逮捕され、判決公判で懲役2年6ヶ月の実刑判決を受けた堀江氏。2011年6月20日にモヒカン姿で東京拘置所に収監後、長野刑務所で約1年9ヶ月に渡って服役していた堀江氏は、顧問弁護士の古畑恒雄氏と共に登場し、「無事に仮釈放をいただくことができました。ライブドア事件で、社会の皆様にご迷惑をお掛けしたことは深く反省しており、それを償うべく頑張って受刑生活を送っておりました。この日を迎えられたことは、万感の思いです」と集まった約150人の報道陣にあいさつし、頭を下げた。

服役中は養護工場で衛生係だったという堀江氏は、「体の不自由な方の入浴の介助や下の世話だとか、介護に近い過酷な現場でした」と語り、約7カ月の刑期を残しての釈放を「真面目な性格なので、そんな環境に置かれるとしっかり働いてしまう。そういうところが評価されたと思う」と説明。規則正しい生活を送っていたためか、体重は収監時の95kgから65kgに減っており、「今後は、あまり自分にプレッシャーをかけないようにコントロールして、太り過ぎないようにしたい」と言い、「出所後はマクドナルドのてりたまセットを食べたんですが、味が濃かったけど美味しかった。今は生ものが食べたいので、寿司を食べると思う」と笑顔を見せた。

現在、宇宙事業でロケット開発を進めている堀江氏は、今後について「正直、ITの仕事はお腹一杯だと思ってたんですが、パソコンやスマホに切り離された生活を送ってみると、そろそろやってもいいかなという気持ちもある」とIT業界に返り咲く意志も見せ、「メールマガジンでやってることも一緒だけど、インターネットを使った新しいニュース批評の形を事業化していきたい」と展望を。加えて、「刑務所にいる人は、別に極悪非道でもなくて普通の人。出所後に再犯をしないことが大事なので、社会が受け入れることが大事。何らかの形で彼らをお手伝いできればと思う」と社会貢献への決意も口にした。

また、ゴルフが趣味の堀江氏は、刑務所内でしっかりイメージトレーニングをしていたようで「エアー素振りとかイメージトレーニングをして、頭の中では完全にシングルになってます。先輩の受刑者の方々は、塀の中でシングルになった人が結構多いらしくて」と報道陣の笑いを誘う場面もあり、最後に「この痛い経験を糧に、2度と皆さんにご迷惑をお掛けすることが無いよう気を引き締めて、新しい価値を創造出来るように頑張っていきたいと思う。先走っちゃって色んな事をやるかもしれませんけど、引かないで温かく見守っていただければ」と会見を締めくくると、数人の記者から拍手が上がった。