内閣府 経済社会総合研究所はこのほど、「未婚男性の結婚と仕事に関する意識調査」の結果を発表した。同調査は、2011年9月9日~10月14日の期間にインターネット上で行われ、全国(岩手県、宮城県、福島県を除く)20歳以上55歳未満の未婚男性1万72名(正社員5,683名、非正社員4,389名)から有効回答を得た。

同調査で、今後の結婚意欲について尋ねたところ、正社員では「結婚したい」(「結婚したい」と「なるべく結婚したい」の計)と答えた割合は、40代以外の年代で半数を超えた(53.7%~61.9%)のに対し、非正社員では全ての年代で半数以下(36.3%~45.2%)となった。

今後の結婚願望(出典:内閣府 経済社会総合研究所Webサイト)

現在交際している女性がいるかどうかについては、正社員・非正社員ともに「交際している女性はいない」人が最も多かったものの、どの年代においても非正社員の方がその割合は高かった。また、現在の交際状況別に結婚の意欲を調べたところ、正社員・非正社員ともに、交際している女性について、「結婚したいと思っていないが、いる」に回答した人は、「いない」と回答した人より結婚願望が低かった。

結婚していない理由を交際女性の有無、正社員・非正社員で比較すると、交際女性がいない正社員・非正社員では、「適当な女性にめぐり合わないから」(正社員75.5%、非正社員66.5%)や「女性とうまく付き合えないから」(正社員25.4%、非正社員25.7%)の割合が高かった。

結婚生活を送っていく上での不安を聞くと、正社員・非正社員ともに「経済的に十分な生活ができるかどうか」が最多(正社員43.5%~49.2%、非正社員62.4%~64.9%)。しかし、正社員ではその次に「自分の自由な時間が取れなくなる」(32.3%~39.3%)が入った一方、非正社員では「雇用が安定していない」(28.7%~41.3%)が続き、両者の間で差が見られた。

結婚する時点で自分が必要な年収を質問したところ、正社員では「400~500万円未満」「500~600万円未満」が20代後半、30代で5割前後となったのに対し、40代では「600~700万円未満」が15%。他方、非正社員では全ての年代で「300~400万円未満」「400~500万円未満」が合わせて5割前後となった。また、結婚相手に求める年収については、正社員・非正社員ともに「年収にはこだわらない」が最も多かったものの、特に若年層において、正社員の方が相手に望む年収が高い傾向が見られたという。

昨年1年間の所得を見ると、正社員では「300万円以上500万円未満」が44.3%でトップとなったほか、300万円以上が8割弱を占め、年代が高くなるにつれて所得は増えていた。それに対して、非正社員では「300万円未満」が全ての年代で7割以上に上り、うち、20代後半では9割を超えたことがわかった。