住宅の住み替えで必要な諸経費と税金は?

マイホームを住み替えるよりは、もう一度買い直したほうがいいかも…と、もし悩んでいるとしたら、一度住み替えにかかる費用を再点検してみるとよいかもしれません。住み替えのほうが費用が削減できるのか、それとも買い直したほうが将来的にお得なのか、今一度チェックしてみましょう。

■住み替えにかかわる、大まかな費用内訳

(仲介手数料)…住宅を売却する時に発生する仲介手数料と、新しい家を購入する時の仲介手数料がかかるため、最初の住宅購入時の2倍かかると考えておくとよいかもしれません。

(印紙税)…こちらも売却する時と、購入する時で2度払わなければならない税金です。税金の支払額は契約価額によって異なります。

(譲渡所得税)…譲渡益が3,000万円以下なら「マイホームを売った場合の3,000万円の特別控除」が受けられますが、もし売却価額がそれを上回るような場合には、譲渡所得税が発生します。

(住宅ローン繰り上げ返済手数料)…フラット35なら、それほどかからないようですが、民間住宅ローンを利用していた場合には、返済額が高ければ高いほど一括返済した場合の手数料が高くなる傾向にあるようです。詳しくは、契約中の住宅ローン金融機関にたずねてみるのがよいでしょう。

(抵当権抹消費用)…売却する家につけられている抵当権をはずす費用です。司法書士へ手続きを依頼するため、登録免許税と司法書士へ支払う手数料がかかります。

(リフォーム/クリーニング代)…リフォームやクリーニングは、中古住宅として売却する場合、必要ないことがほとんどです。しかし、あまりに痛みや程度がひどくて買い主があらわれないだろうという場合には、リフォームやクリーニング代がかかることがあります。

(測量代/解体費)…土地の一部を売却する場合や、境界線が不明瞭で測量図にものっていない場合など、売却する土地の事情によっては測量代がかかるケースがあります。

また、マイホーム売却時の控除が受けられなくなる可能性がありますが、家屋を取り壊せば1年以内に買い主が確実に契約してくれるという場合には、解体費を負担してさら地にするケースもあるようです。ただし測量や解体は思わぬ落とし穴も多い内容なので、どのような場合に必要で、どのようなリスクがあるのか、売却時にきちんと把握して行うことが大切です。

(その他)…新しい物件購入時にかかわる費用/諸費用/物件購入時の頭金

■買い替えは、売ってからが鉄則

住宅の買い替えは、「売ってから住宅購入する」のが鉄則です。特に住宅ローンの残債がある場合には、古い家と新しい家の二重の住宅ローン返済を負担しなければなりません。売れるまでの間は居住を続けるか、実家へ身を預けるか、家賃負担の少ない賃貸へ引っ越すなどして、先に売却を行うようにしましょう。