厚生労働省は10日、中央最低賃金審議会の2012年度の第2回「目安に関する小委員会」において、「生活保護と最低賃金」と題した資料を示した。同資料によると、「生活保護」が「最低賃金」を上回る"逆転現象"が、青森県や千葉県など11都道府県に拡大したことが明らかとなった。

「生活保護」が「最低賃金」を上回る"逆転現象"とは、生活保護費と最低賃金で働く人の可処分所得をそれぞれ時給換算した場合に、生活保護費のほうが最低賃金で働く人の可処分所得を上回る(乖離する)現象。2011年度の地域別最低賃金引上げ後の逆転現象は、北海道、宮城県、神奈川県のみで生じていた。

だが、厚生労働省が10日示した最新の資料によると、逆転現象は、北海道(最新の乖離額は30円)のほか、青森県(同5円)、宮城県(同19円)、埼玉県(同12円)。千葉県(同6円)、東京都(同20円)、神奈川県(同18円)、京都府(同8円)、大阪府(同15円)、兵庫県(同10円)、広島県(同12円)の11都道府県に拡大した。

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