人事院は28日、今年4月に国家公務員一種などに採用された新人職員を対象に実施したアンケート調査の結果を発表した。同調査は、国家公務員採用一種試験などに合格し、4月4日~6日に開催された第46回国家公務員合同初任研修の参加者を対象に行われ、629人から有効回答を得た。
同調査で、国家公務員に対する厳しい批判が、採用に至る意思決定にどのような影響を与えたかと聞いたところ、58.5%が「まったく影響がなかった」と回答し、「むしろやる気が増した・挑戦したくなった」も16.5%に上った。その理由については、「国家のために働こうという意思が強かったから」が51.1%、「批判は必ずしも当たっていないと思ったから」が25.6%、「自分が公務を変革したいと考えたから」が10.0%などとなった。
一方、「若干迷う一因となった」は22.1%、「かなり迷った」は2.7%だった。
国家公務員になろうとした主な理由(3つ選択)については、「公共のために仕事ができる」が最も多く74.2%。以下、「仕事にやりがいがある」が70.7%、「スケールの大きい仕事ができる」が49.9%、「専門知識が生かせる」が28.8%、「性格・能力が適している」が22.9%、「キャリア形成として有効である」が15.6%と続いた。
国家公務員としていつまで働きたいと思うかと尋ねると、最多は「定年まで公務員を続けたい」で43.6%。それに対して、「長期間勤めてから転職を考えたい」は24.8%、「条件が合えばいつでも転職を考えたい」は5.7%、「若いうちに転職を考えたい」は1.9%となり、3割強が何らかの形で転職を考えていることが分かった。
国際的な業務についてどのように考えているか質問したところ、「積極的に希望する」が61.0%となり、「機会があれば携わってもよい」の36.7%と合わせると、97.7%が国際的な業務に意欲を持っていることが判明。反対に「関心がない」は1.6%にとどまった。
どのようなタイプの国家公務員になりたいと思うかとの問いに対しては、全体では70.9%が「ジェネラリスト」(「どちらかと言えばジェネラリスト」39.1%、「ジェネラリスト」31.8%)と回答。一方、「スペシャリスト」(「どちらかと言えばスペシャリスト」21.9%、「スペシャリスト」5.6%)は27.5%だった。
試験区分に見ると、法文系職員は78.6%が「ジェネラリスト」、20.2%が「スペシャリスト」と答えたのに対し、理工・農学系など職員は65.1%が「ジェネラリスト」、33.0%が「スペシャリスト」と回答している。
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