特許分析のパテント・リザルトはこのほど、車両の前方衝突防止技術について参入企業の競争力に関する調査を行った。集計の結果、1位が日産自動車、2位が本田技研工業、3位がトヨタ自動車となった。
同社では、日本の特許庁で公開された関連特許4,166件(1993年~2012年2月末)を対象に、個別特許スコアリング指標「パテントスコア」による評価を実施。最新の2012年2月末と2006年末の2つの時点で、各時点での競合状況を特許の質と量から総合的に見た「特許総合力ランキング」の集計を行った。
評価には、近年需要が高まっている、前方の障害物を検知し自動的にブレーキ制御を行う衝突回避システムや、運転者に対して接触の可能性を知らせる警告システム、渋滞時の車間距離を保つための運転支援技術など、前方衝突防止に関する技術全般が含まれた。
直近5年間の特許総合力ランキングの変化では、富士重工業が8位から5位へと順位を上げる結果となった。現在の有効特許1件当たりの注目度(総合力を有効特許件数で除した数値)で見ると、同社は本田技研工業に次ぐ第2位と個別特許の注目度の高さがうかがえる。
また注目度の高い特許として、1位の日産自動車では車線逸脱しそうな場合にドライバーが車線内に戻す操作を支援する「車線逸脱防止装置」などが挙がった。また2位の本田技研工業では状況に適した減速度で制動装置を作動することで接触を回避する「車両走行安全装置」、3位のトヨタ自動車では衝突する可能性のある障害物の種類を特定し乗員等の保護を図ることを目的とした「車両の衝突対策システム」などがあった。
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