独立行政法人IPA(情報処理推進機構) IT人材育成本部 ITスキル標準センターは、多様化するビジネスモデルに対応していくため、スキル標準共通の人材育成の枠組みを強化した「共通キャリア・スキルフレームワーク(第一版・追補版)」を公開した。

ITを取り巻く環境の変化に対応

IPAでは既に2008年10月、日本において今後必要とされるIT人材を人材像とその保有すべき能力や果たすべき役割で整理した、スキル標準と情報処理技術者試験共通のIT人材育成・評価のための枠組みとして、共通キャリア・スキルフレームワーク(第一版)(CCSF)を策定、公開している。

しかし、ビジネスのさらなるグローバル化や、クラウドコンピューティングなど、ITにおけるサービス化の進展といったITを取り巻く環境の急激な変化が、IT人材に求められる業務内容を多様化させ、従来の専門性にとどまらない“マルチスキル”が求められていることを受け、CCSFの有効性をさらに高める取り組みが必要となった。

「タスク」「スキル」「人材」の3つをモデル化

IPAでは、従来のCCSFに追補する形で、スキル標準の共通モデルとして「タスク」「スキル」「人材」をモデル化し、スキル標準の各定義を共通の構造で横断的に理解、活用できるようにした。

また合わせて、「知識体系(BOK:Body of Knowledge)」の改訂を行い、スキル標準と情報処理技術者試験との関連付けを強化し、試験を人材育成に有効活用できるようにしている。

これにより、前述の課題を抱えているIT企業は、その課題の解決を図ることが容易になり、自社のビジネス戦略に沿った人材像を定義・育成することができるようになる。

「共通キャリア・スキルフレームワーク(第一版・追補版)」(CCSF)・コンテンツ構造

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