クラブツーリズムはこのほど、東北旅行に関する意識調査の結果を発表した。対象は、東日本大震災後(2011年5月~12月)に同社主催ツアーで東北6県を同社のツアーで訪れた旅行者(20代~80代)で、60名。調査機関は2012年1月~2月。
調査の結果、東北を訪れた目的や理由については、「復興支援の思いから」が最も多く66.2%。特に、岩手県や宮城県、福島県といった被害が大きい地域を訪れた人は復興支援と回答した人が79.6%と高かった。また、東北地方を訪れる際に不安を感じた人を対象に、具体的な不安内容を質問すると、「余震の可能性」(68.7%)、「被災者の方にとって迷惑になるのではないか」(40.0%)、「復興活動の邪魔になるのではないか」(26.1%)など、現地への負担を懸念する声が多く見られた。東北旅行の印象を聞くと、旅行先では観光客の少なさを感じつつも、地元の方からの熱い歓迎を実感し、東北を訪れてよかったとの回答者が86.7%と高い満足度へつながっている。
また東北を訪れたいかとの質問に対しては、約95%の人が再訪を希望。内訳は、「復興支援のため、観光で積極的に訪れたい」が50.6%、「興味のあるイベントやツアーなど、機会があれば訪れたい」が41.1%、「復興支援のため、ボランティアとして積極的に訪れたい」が3.2%となっている。東北旅行時に土産や買い物(飲食費を除く)で使用した金額については平均1万8,630円。「観光庁調査の平均8,372円と比べると2倍以上の額となっており、応援消費が行われていることがうかがえる」(同社)と分析している。さらに、旅行後、被災地の復興や被災地が抱える問題などに以前よりも興味を持った人も約87%と高い数字になっており、観光が復興支援への関心を高めていることもわかった。