国立社会保障・人口問題研究所はこのほど、「第14回出生動向基本調査 結婚と出産に関する全国調査 独身者調査」の結果を発表した。全国の18歳以上~50歳未満の独身者を対象に、平成22年6月1日現在の事実に付いて調べたもので、有効票数は1万581。

その結果、いずれは結婚しようと考える未婚者の割合は男性86.3%、女性89.4%と高い水準にあり、18歳~34歳の男女で見た場合1年以内の結婚意思については、1年以内の結婚意思ありが男性43.3%、女性53.2%となった。また、1年以内に結婚する意欲のある未婚者の割合を就業状況別に見ると、男性では大きな差が見られ、自営・家族従業当、正規職員で高く、パート・アルバイト、無職・家事などで低い傾向となった。

また、結婚することに利点があると感じる未婚男性は62.4%、女性は75.1%となり、逆に独身生活に利点があると考える未婚者は男性81.0%、女性87.%と高い割合となった。結婚の利点に関する感じ方についても就業状況で異なり、男性は特にその違いが大きく、正規職員や自営・家族従業として働いている人は結婚に利点を感じる割合が高い(正規職員で69.9%、自営・家族従業等で68.9%)。さらに、結婚することを考えた際に気になることを質問すると、男女共に「自分の生活リズムや生活スタイルを保てるか」が最も多く(男性48.7%、女性60.5%)、以降「余暇や遊びの時間を自由に取れるか」「お金を自由に使えるか」という順になった。

結婚の意思のある未婚者に1年以内に結婚するとしたら何か障害になることがあるかとたずねると、「結婚資金」が最も多く、男性43.5%、女性41.5%という結果になった。

異性との交際については、「交際している異性はいない」と答えた未婚者は男性61.4%、女性49.5%。さらに、交際相手を持たず、かつ交際を望んでいない未婚者が男性27.6%、女性22.6%を占めた。

未婚者が希望する結婚年齢に関しては、18歳~34歳の未婚者で男性は30.4歳、女性は28.4歳が平均希望結婚年齢となった。