東京海上日動火災保険はこのほど、地震や津波などで自動車が全損した場合に、一律で50万円の保険金を支払う自動車保険「地震・噴火・津波危険 車両全損時一時金特約」を開発したと発表した。車両保険の保険金額が50万円を下回る場合は、その金額を支払う。2012年1月ごろをめどに販売を開始する予定。

従来の自動車保険では、地震、噴火、津波による被害は、同時に多数の被害が発生し、巨額な規模となる可能性があることなどから、「極めて限定的なケースを除いて補償対象となっていなかった」(東京海上日動火災保険)。

だが同社は、今回の震災での経験を踏まえ、生活に不可欠な移動手段を確保することを目的として、新商品を開発。同商品では、迅速な保険金の支払いを可能とするため、契約の自動車が全損になった場合に限定し、自動車の価格にかかわらず一律50万円を支払う。ただし、車両保険の保険金額が50万円を下回る場合は、その金額を支払う。

全損と判定する一定の基準例は、自動車が津波によりシートの座面を超える浸水を被った場合、自動車が津波で流出し発見されなかった場合、自動車が全焼した場合、などとなっている。

特約保険料は、地域・契約条件によらず一律5,000円。なお、車両保険の保険金額が50万円未満の場合は、特約保険料もそれに応じて減額されるとのこと。