ウォッシュドを採用したインドネシア産コーヒー

「インドネシア ブルー ジャバ」(2,200円 / 226g)

「インドネシア ブルー ジャバ」(2,200円 / 226g)は、インドネシアの東ジャワで栽培された豆を使用。インドネシアでは伝統的に精製方法としてセミウォッシュド(半水洗)方式を採用しているが(一部地域を除く)、この豆はウォッシュド(水洗)方式を取り入れている。セミウォッシュドの生豆は仕上がりが枯れた色になりがちだが、「インドネシア ブルー ジャバ」はウォッシュドのため、生豆は商品名の通り少しブルーがかった色。これが味わいにも大きく影響しているのだ。

最初に感じるハーブのような青々とした風味。このあたりがウォッシュド方式によるものだという。そして後追いするのがチョコレートのような風味で、この余韻が長く続く。インドネシアなど東南アジアの豆というと、力強く、アーシーなフレーバーを想像していた筆者であるが、丸みのあるなめらかな味わいに驚いた。

飲みやすさとフードペアリングに向くペルー産コーヒー

「ペルー ティンゴ マリア」(2,000円 / 226g)

そして最後が「ペルー ティンゴ マリア」(2,000円 / 226g)。ペルーの中央部であるティンゴ マリア市の険しい斜面沿いの地域で栽培された豆である。試飲してみると、先に説明した2種に比べてスッと入ってくる飲み口のよさに少々肩透かし。リザーブというプレミアラインの豆ということで、特徴立った味わいを期待していたからだ。しかし、その後、オレンジのような柑橘系の香りやチョコレートのような味わいが非常に長く続く。余韻の存在感はかなりのもの。いい意味で裏切られる豆である。

とはいえ、最初の飲み口のよさのおかげで、リザーブブランドの中でも特に幅広い人々に受け入れられる豆になるのではないだろうか。ショコラオランジュなど、オレンジを使ったスイーツとのマリアージュもバッチリである。

リザーブの豆はどの豆も定番商品化が難しい希少価値の高いものばかり。なので、なくなり次第販売終了となる。同社の定番コーヒー豆の大半が1,500円以下(250g入り)という点を考えると高価ではあるが、コーヒー好きなら一度は飲んでみたいと思うラインナップとなっている。

「今後も世界各地で見つけたコーヒー豆を展開します。常時、3、4種類のラインナップを予定しています」とのこと。「スターバックス リザーブ」に組み込まれる豆の基準について聞くと、「ユニークな味わいや風味を持つなど、希少性の高さが重要になります」。

聞けば、珍しい豆というだけで飛びつくのではなく、その個性的な味わいをしっかりと堪能しているお客も既に大勢いるのだという。販売店舗は全国で51店舗のみ。世界でもアメリカとイギリス、日本でしか展開されていない新ラインアップだ。ぜひ、これを機会にこの希少な豆を味わってほしい。

次回は、「スターバックス リザーブ」のための"特別な抽出法"について紹介する。