「パソコンや携帯電話から、いつでも簡単に注文できる」「最大4,000円の節約効果が得られる」など、さまざまなメリットを持つクリーニングサービス「せんたく便」。年々認知度が高まっている同サービスだが、運営しているのがどんな企業か、まだ知らないという人も多いのではないだろうか。

ブランドバッグやブーツもクリーニングするヨシハラ実店舗

「せんたく便」を運営するヨシハラは、滋賀県彦根市に本社を置き、創業50年以上の歴史を持つ老舗クリーニング店だ。滋賀県内で直営店33店舗を展開しており、CMも制作されている。地元ではれっきとした有名企業なのだ。

彦根市のシンボル、彦根城から見たヨシハラ本社。その向こうに琵琶湖が広がる

滋賀県内にある実店舗では、ドライクリーニングやランドリークリーニングのほか、専門の熟練スタッフによる「しみ抜き・復元加工」、スーツやネクタイ、コートにも利用できる「超撥水加工プレミアムコーティング」、タンスに片づけたときの虫食いを防ぐ「防虫・防カビ加工」などのサービスも受け付けている。

さらに、ブランドバッグやロングブーツのクリーニングも行っており、職人が1点ずつ手仕上げするとのことだ。

熟練の職人がクリーニング。ゆえに高品質な仕上がり

「せんたく便」を展開するヨシハラの代表取締役社長、吉原保氏

そんなヨシハラが、全国無料宅配クリーニングサービス「せんたく便」をスタートさせたのは2009年。同社の代表取締役社長を務める吉原保氏は、過去にIT会社を起業した経歴を持つ人物だ。

本誌が行ったインタビューでは、競合他社と比べ最大4,000円の節約効果が出ることに関して、「集荷から配送に至るまでIT化することで、ネットによる一元管理を可能にしたことが大きい」と述べた。

サービス開始当初は「せんたく便10パック」のみだったが、現在は「せんたく便5パック」や、ハンガー仕上げの「せんたく便10パックDX」「せんたく便5パックDX」、衣類を約半年間保管してもらえる「せんたく便保管パック」も登場している。

各パックとも、集荷後の衣類は滋賀県内の工場に運ばれ、ヨシハラの熟練した職人たちがていねいにクリーニングを行う。だからこそ、高品質な仕上がりが保証されているわけだ。

スタートから2年以上が経ち、ネットの口コミによって「せんたく便」の認知度も上昇。いまやヨシハラの実店舗がない地域でも知られるようになった。

ヨシハラの工場には、「せんたく便」で集荷した洗濯物が続々と送られてくる

50年以上にわたる歴史と実績。そしてIT。これらが"融合"することで、「せんたく便」は全国区のサービスに成長したのだ。