富士重工業は、ニューヨーク国際自動車ショーで新型の「スバル インプレッサ」の米国仕様車を公開した。新パッケージを採用し、従来同等のボディサイズで室内空間を拡げたほか、新世代のボクサーエンジンと新開発CVTの採用で、燃費と環境性能を向上したという。今年米国市場への投入が予定されているが、グレード展開や日本での投入予定、価格について明らかにされていない。

インプレッサ2.0i limited 4ドア

新型インプレッサでは、ボディタイプに4ドアモデルと5ドアモデルが投入される。第4世代となる新インプレッサの商品コンセプトは、「Redefining Value, Redefining Class」としており、水平対向エンジンを中心としたシンメトリカルAWDがもたらす信頼感のある走りや、ハンドリング性能、高い安全性をベースとして、1992年の登場以来磨き続けてきたインプレッサならではの快適性をさらに進化、発展させ、時代に合った魅力ある上質なグローバルカーを目指したとしている。

インプレッサ2.0i limited 4ドア フロント

インプレッサ2.0i limited 4ドア リア

インプレッサ2.0i limited 5ドア フロント

インプレッサ2.0i limited 4ドア リア

インプレッサ2.0i limited 5ドア インテリア

ボディには新パッケージを採用し、Aピラー下端を前方に200mm、ホイールベースを25mm拡大するとともに、ドア構造を見直すことで、全長や全幅は従来と変えることなく、室内スペースを拡大、ショルダー&エルボースペース、後席足下にゆとりを持たせたという。外観は、「スマート&クラッシー」(洗練された、賢い&粋な、高級な)をテーマに千差を感じる凛としたたたずまいと上質感のある表現豊かなデザインを目指したという。また、ボディに使用する高張力鋼板のグレートを上げて採用部位を増やすことで、操舵レスポンスを向上、剛性感のある車体の動きを実現しているという。

エンジンは、従来の2.5Lエンジンから、昨年秋に新設計した2Lの新世代ボクサーエンジンに変更した。エンジンの幅を従来と同等のまま燃費に有利なロングストローク化し、燃焼室のコンパクト化や、EGR(排気ガス再循環装置)の冷却機能追加、吸気ポートやバルブの最適化で燃焼効率を高めたという。トランスミッションは新開発のリニアトロニック(CVT)のほか、5速マニュアルも用意される。車体の軽量化や空力性能の向上などにより、米国でのAWD乗用車としてはトップクラスの36MPG(約15.6km/L)の燃費を実現したという。

インプレッサ2.0i limited 4ドア リア

インプレッサ2.0i limited 4ドア リア

安全装備では、SRS運転席ニーエアバッグを全車に標準装備し、従来のSRS運転席&助手席エアバッグ、SRSサイドエアバッグ、SRSカーテンエアバッグなどのレイアウト最適化を図った。また、フロントドア内にセンサーを追加し、北米の新側面衝突法規に対応した。また、全車にVDC(横滑り防止装置)を標準装備、ブレーキアシストもVDCに組み込み、制御を最適化した。

車体サイズは4,580(4ドア)/4,415(5ドア)×1,740×1,465mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2,468mm、トレッドは1,510(前)/1,515(後)、車重は1,320kg(2.0i 4/5ドア)、乗車定員は5名。