急登の先に待ち受けていたのは……素敵な景色

次は堂所山を経由して、明王峠へと向かう。穏やかな坂道を歩いていると分岐点へに。今回は少し迂回する堂所山ルートを選んだのだが、そこには「えっ……」と一瞬動揺するような急登が待ち構えていた。写真では「そうでもないんじゃない? 」と感じるかもしれないが、実際にはかなりの角度。「そのまま陣馬へ向かえばよかった……」と若干後悔しつつ、苦労の末に山頂到着(標高731m)。それほど開けてはいない頂上だが、山々をバックに紅葉し始めた木々の写真が撮れて満足。山頂には食事中の登山者が数名いただけで、景信山より静か。ちょっとした穴場かもしれない。

普段は通れるはずの高さだが、ザックがガッツリ引っかかってこけそうになる。「あうっ! 」……要注意です

堂所山への登りはかなりきつい。写真で見るより実際はもっと急に感じる

堂所山山頂から。頑張って登った甲斐あって、秋らしいキレイな1カットが撮れた

他の登山者の山ごはんを見て、急におなかが空いてきた。明王峠へ急ぐ。登りとは異なり、緩やかな坂を下りながら先ほど歩いていた陣馬山への道に戻り、15分ほどで明王峠に到着した。783.9mの峠には茶店もあり、こちらは大賑わい。

ワンバーナーでトマト&カレー鍋。シメはもちろん雑炊!

いつもはお弁当持参だったのだが、今回はワンバーナーのデビュー日だ。前日、スーパーで買っておいた1人用の鍋セットとおにぎりも一緒に持ってきた。この日は2人分つくるので、トマト鍋とカレー鍋、おかかのおにぎり2個を用意。まずはワンバーナーで鍋をつくる。カレーやトマトの香りが漂い始め、おなかがグゥ~~と鳴ってくる。

完成したトマト鍋とカレー鍋。身体があったまるぅ~!

鍋のシメは雑炊! スーパーで売っているおにぎりが大活躍

登っているときは汗をかくこともあるのだが、さすがに11月1週目ということでじっとしていると山では肌寒い。こういうときに温かい食事がとてもおいしく感じる。さて、鍋のシメといえば雑炊。鍋と一緒に食べるのではなく、雑炊用におにぎりを買ってきたのだ。鍋のだしにおかかのおにぎりを投入し、スプーンでお米をほぐしていく。おにぎりについている海苔は、仕上げ用! 雑炊をつくれば飲みきれなかっただしの処分にも困らないし、何より身体が温まっておいしい。熱々の雑炊をハフハフいいながら食べていると、隣に座っていた40代くらいの女性が「あら、いい香り! その雑炊のアイデア、いただくわ!! 」と言っていた。どうぞ、どうぞ。

あったか鍋料理を楽しんだ後は少し休憩し、いよいよ最終目的地である陣馬山へと向かう。尾根沿いのススキを見て、もう少しで紅葉が始まるのかななどと思いつつ、50分ほどで山頂(標高857m)へ到着。陣馬山のシンボルとなっている白馬像の前で記念写真。茶屋もある陣馬山山頂は、登山者で大賑わいだった。話題の"山コン"らしき若い男性と女性のグループも多数。

陣馬山のシンボル白馬像の前でパチリ

陣馬山山頂には茶店もあって大賑わい

下りは階段地獄

休憩後、そろそろ下山。ここからは、これでもかというほどの階段の連続。木の階段はちょっと滑りやすくもあるので注意しつつ下る。あまり山登りをしていないうちにこの階段に遭遇していたら、確実に膝が笑ってしまうだろうな。実は今回、新ハイキングコースを使って下山しようと思っていたのだが、鬼のような階段コースを選んでしまい、今回は和田峠経由で下りることになった。……次こそは新ハイキングコースを使いたい。

和田峠で車道に合流し、ひたすら舗装された道を歩く。登り始めてから約6時間。ようやく本日のゴール、陣馬高原下バス停に到着した。ここからはバスに乗れば、JR高尾駅に着く。

和田峠を過ぎると舗装された道をひたすら下るだけ

これまでの歩行距離記録を更新し、かなり満足。山ごはんも自分でつくっておいしかったし、茶店のごはんも楽しめた。堂所山への道はちょっと険しかったりもしたけれど、その分充実度も高いコースだった。次回は今回よりちょっと距離は短めだが、紅葉の高尾山~城山ルートを紹介する。


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