西武鉄道はこのほど、同社を引退した電気機関車「E31形」3両を大井川鐵道へ譲渡したと発表した。「E31形」は1986年から1987年にかけて、西武所沢車両基地で4両が製造された。主に夜間に活躍し、線路保守用の資材を積んだ貨車や、新造車両や他社へ譲渡する車両を牽引したという。乗客が利用する時間の活躍は少なかったものの、「縁の下の力持ち」として、約20年にわたって西武鉄道路線の安全輸送を支えたとのこと。また、関東大手私鉄最後の現役電気機関車として、西武鉄道が開催するイベントで人気者だったという。
大井川鐵道では現在、1949年に同社が製造した電気機関車「E10形」2両と、1956年に製造され、大阪セメント伊吹工場で使用された後に譲受した「ED500」形1両が大井川本線に所属。長編成のSL列車の補助用や客車の入れ替えなどに運用しているという。E31形はその後任として充当されるとみられる。